藝術作品は、魂の愛と苦悩のドラマの痕跡であり、時代の証言である。旅人はそこに魂の美を求める。【旅する哲学者、美への旅】【藝術家、思想家の運命との戦い】表面に美しい美を撫でるのではない、美は魂の陰影(エイコーン)であり光である(シェイクスピア『ソネット』)。美を生み出す人間のドラマ、精神文化を生み出す人間の魂の美とは何か。藝術家、思想家の運命との戦い。藝術家、思想家が運命と戦い、苦悩するドラマ、愛と叡智は精神文化の礎である。精神文化の源泉を探究する旅。
【失われた美を求めて】ヌムール公ジュリアーノ・デ・メディチ、レオナルドに『婦人の肖像』を発注。ラファエロに肖像画を描かれる。ミケランジェロに霊廟を彫刻される。ジュリアーノ・デ・メディチは失われた時を求めた。【失われた美を求めて、藝術家、思想家、皇帝は失われた価値を探求する】【失われた名城、安土城】5層7階、天正7年完成、天正10年、本能寺の変以後、消失。【曜変天目茶碗】足利義政が所有した。織田信長が手に入れ、本能寺の変以後、消失。
【失われた美、藝術家、思想家、皇帝は失われた価値を探求する】ヘレニズム彫刻を探求したミケランジェロ、ピュタゴラス文書を探求したプラトン、アルカイック彫刻を求めたローマ人、王羲之『蘭亭序』を求めた太宗皇帝李世民、古代の美を求めたレオナルド『レダ』1505
【ロレンツォ・デ・メディチ】青春とは何と美しいものか。だが見る間に過ぎ去ってしまう。美しい時を楽しみなさい。明日は定めなきものゆえ。ロレンツォ・デ・メディチ「謝肉祭のためのバッカスとアリアドネの勝利の歌」1490【ロレンツォ1492年、43歳で死す】
――
【人類の至宝、コンコルディア神殿】アグリジェント、神殿の谷に聳える。最も完璧なギリシア神殿。古代ギリシアの詩人ピンダロスが「人の造りし最も美しき都市」と謳った都市アクラガス。神殿の谷は、稜線に20の神殿が聳える。丘に神殿遺跡がそこここに残る古代都市遺産群を廻る、広大な地。憧れの古代都市。偉大な哲学者エンペドクレスが、生まれた地。
アクラガスは、ギリシア人の植民都市、前 580年頃ゲラの市民によって建設され、前6~5世紀僭主ファラリスやテロンのもとに繁栄した、アクロポリスの丘の上のアルカイック期神殿群の遺跡はこの時期に属し、180年栄えた。紀元前406年、カルタゴに滅ぼされた。カルタゴ軍が、シケリア西部のカルタゴ殖民都市に対する攻撃の報復として、【アクラガス包囲】ドーリア人都市であるアクラガス(アグリジェント)を包囲した。
【伊藤若冲】正徳6年(1716)、京都・錦小路にあった青物問屋「枡屋」の長男として生を受け。青物問屋とは各地の野菜など生鮮食品を集めて小売(八百屋)に卸して販売させる一種の流通業で、当時でも有力な町衆のひとつ。なかでも「枡屋」は錦小路を代表する青物問屋で、代々の当主の名「源左衛門」から「枡源」とも呼ばれた。23歳のとき、若冲は父の死去に伴い、4代目枡屋(伊藤)源左衛門を襲名。よく知られる「若冲」の号は、彼が特に懇意としていた相国寺の禅僧・大典顕常から後に与えられた居士号。
【売茶翁】1675~1763江戸中期の黄檗宗の僧。肥前の人。俗名、柴山元昭。万福寺で修行。京都東山で売茶業を営みながら生涯を送った。煎茶道を広めた。晩年は高遊外と称した。
【動植綵絵1765】伊藤若冲は三十歳代半ばから、大典顕常和尚との親交を通して、相国寺と密接な関係にあった。期間はほぼ二十年及ぶ。40~50歳で若冲が描いた代表作であり、大典が住持を務める相国寺に寄進された「動植綵絵」を描いた時期。若冲という名は大典顕常から教えられた。明和2年(1765)、枡屋の跡取りにしようと考えていた末弟・宗寂が死去した年、「動植綵絵」(全30幅のうちの)24幅と「釈迦三尊図」3幅を相国寺に寄進。
――
「ゴッホとゴーギャン」ゴーギャン「ひまわりを見ると、君を想い出す」。ゴッホ「君のために、椅子を買った」。1887年出会う。1888年アルルぶつかり合い すれ違う、破局の物語。ゴッホはなぜ「ひまわり」を描いたのか。なぜ耳を切ったのか。ゴッホはハーグ派、バルビゾン派を経て印象派へ。「宗教は廃れ、神は残る」。1990年自殺。ゴーギャンは株式仲買人を辞めバルビゾン派からピサロの影響で印象派へ。
――
1月
「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」東京都現代美術館、12月21日(土)〜2025年3月30日(日)
「瑞祥のかたち」皇居三の丸尚蔵館、1月4日(土)~3月2日(日)
「細川家の日本陶磁—河井寬次郎と茶道具コレクション—」永青文庫、1月11日(土)〜4月13日(日)
「旧嵯峨御所 大覚寺 —百花繚乱 御所ゆかりの絵画—」東京国立博物館、1月21日(火)~3月16日(日)
開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 —百花繚乱 御所ゆかりの絵画—」
「ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト」、森アーツセンターギャラリーにて、2025年1月25日(土) 〜4月6日(日)
「花器のある風景」泉屋博古館東京、1月25日(土)〜3月16日(日)
「生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」東京ステーションギャラリー、1月25日(土)〜3月16日(日)
2月
魂を込めた 円空仏―飛騨・千光寺を中心にして―、三井記念美術館、2月1日(土)~ 3月30日(日)
『「おかえり、ヨコハマ」横浜美術館、2月8日~
「オーブリー・ビアズリー展」三菱一号館美術館、2月15日(土)~5月11日(日)
エミール・ガレ 、サントリー美術館、2月15日(土)~4月13日(日)
3月
「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ」アーティゾン美術館、3月1日(土)〜6月1日(日) 「硲伊之助展」アーティゾン美術館
「ヒルマ・アフ・クリント展」東京国立近代美術館、3月4日(火)〜6月15日(日)
手塚治虫『火の鳥』展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命の象徴-」六本木ヒルズ・東京シティビュー、3月7日~5月25日。
桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!、山種美術館、3月8日(土)~5月11日(日)まで
「ACN ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」、豊洲のクレヴィアベース東京、3月8日(土)から9月7日(日)まで
西洋絵画、どこから見るか、国立西洋美術館、3月11日~6月8日
「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」、国立新美術館、3月19日~6月30日
相国寺展―金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史、東京藝術大学大学美術館、3月29日[土]~5 月 25 日[日]
4月
タピオ・ヴィルカラ 世界の果て、東京ステーションギャラリー、4月5日~6月15日
国宝の名刀と甲冑・武者絵 特集展示 三井家の五月人形、三井記念美術館、4月12日(土)~ 6月15日(日)
「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」東京国立博物館4月22日(火)〜6月15日(日)
肥後熊本の絶景、永青文庫、4月26日~6月22日
5月
「オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより ルノワール×セザンヌ —モダンを拓いた2人の巨匠」三菱一号館美術館、5月29日(木)〜9月7日(日)
7月
スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで、国立西洋美術館、7月1日(火)〜9月28日(日)
「藤田嗣治 絵画と写真」、東京ステーションギャラリー、7月5日~8月31日
美術の遊びとこころⅨ 花と鳥、三井記念美術館、7月1日(火)~ 9月7日(日)
「江戸☆大奥」、東京国立博物館、7月19日(土)~9月21日(日)
文房四宝と喫煙具の美、永青文庫、7月3日~8月31日
8月
「現代マイセンの磁器芸術 —巨匠ハインツ・ヴェルナーの描いた物語(メルヘン)—」泉屋博古館東京、8月30日(土)〜11月3日(月・祝)
9月
日本の現代美術と世界 1989‒2010(仮称)、国立新美術館、2025 年 9 月 3 日 ( 水 ) ~12 月 8 日 ( 月 )
「運慶 祈りの空間—興福寺北円堂」東京国立博物館、9月9日(火)~11月30日(日)
幕末土佐の天才絵師 絵金、サントリー美術館、9月10日(水)~11月3日(月・祝)
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」、東京都美術館、9月12日〜12月21日
ファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)
「インド更紗」、東京ステーションギャラリー、9月13日~11月9日
「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」、国立新美術館、9月17~12月15日
円山応挙―革新者から巨匠へ、三井記念美術館、9月26日(金)~ 11月24日(月・振休)
大ゴッホ展、I、夜のカフェテラス、神戸市立博物館、2025年9月20日 福島県立美術館、2026年2月21日 5月10日、上野の森美術館、2026年5月29日 8月12日
II.アルルの跳ね橋、上野の森美術館、2027年10月 2028年1月
10月
「黒き猫」永青文庫、近代日本画の粋、永青文庫、10月4日~11月30日
「オルセー美術館所蔵 印象派—室内をめぐる物語」、国立西洋美術館、10月25日(土)〜2月15日(日)
11月
「小林徳三郎」、東京ステーションギャラリー、11月22日~2026年1月18日
NEGORO 根来 - 赤と黒のうるし、11月22日(土)~2026年1月12日(月・祝)
12月
国宝 熊野御幸記と藤原定家の書、三井記念美術館、12月6日(土)~ 2026年2月1日(日)
英英紅綠 第50回 白日会会員選抜展、日本橋三越6階、美術特選画廊、12月17日(水)~12月22日(月)
英英紅緑展、山本大貴『宵待ち3』8号、176万円、1982生まれ。
最近のコメント