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2007年11月

2007年11月28日 (水)

「物語の彫刻」東京藝術大学美術館陳列館、「常設展」東京国立博物館、本館第10室、第18室

午後、時間ができたので急遽、上野に向かう。「物語の彫刻」、「20世紀は美術の主題が宗教から離れていき、純粋化、抽象化、細分化されてきました。しかし、21世紀になり様々な問題を再び「物語」として捉え、それを彫刻の主題に取り込んでいる作品が増加しているように思われます。このことを踏まえ展覧会として提案しようという試み。」観覧料無料、12月2日(日)まで。受付の女性が美人。
 東京国立博物館、本館第10室、第18室で展示替えがあったので、この部屋を見に行く。
 本館前の枝垂れ八重櫻が紅葉している。博物館は秋の庭園開放をしている。庭園にて、池の前で紅葉する木々を眺め、紅茶を飲みながらローストビーフサンドを食べる。
 九〇分待ちの「大徳川展」を尻目に、第18室にて、安田靫彦「御夢」、岸田劉生「麗子微笑」、中村彝「海辺の村」、今村紫紅「熱国之巻(夕之巻)」、速水御舟「比叡山」をみる。「日本美術院創立100周年記念特別展 近代日本美術の軌跡」(東京国立博物館)1998年を思い出す。この展覧会は本当に凄かった。「日展100年」は足元にも及ばない。
 ついでに、第4室にて樂長次郎「黒樂茶碗 銘 尼寺」をみる。平成館企画展示室「黒田記念館 黒田清輝の作品2」をまたみる。2007/11/27
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2007年11月26日 (月)

『ウルビーノのヴィーナス 古代からルネサンス、美の女神の系譜』国立西洋美術館、2008年3月4日~5月18日

ウフィッツィ美術館が世界に誇る至宝の一つ、ティツィアーノ「ウルビーノのヴィーナス」。イタリア各地の主要美術館から選りすぐった、絵画・彫刻など約70点の作品により、古代に誕生しルネサンス期に復活、発展した、美と愛の女神ヴィーナスの魅力に迫る。http://www.venus2008.jp/

ヴィーナスの艶かしい姿態、魅惑のまなざしに酔いしれて下さい。
ウフィッツィ美術館で見ると、淡い光の中で乾いていて、色彩が感じられない気がします。イタリアで見た時より、艶やかか。
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2007年11月23日 (金)

「吉野直子コンサート」フィリアホール

 吉野直子のクリスマス・コンサートを、フィリアホール(青葉台)で毎年聴くのを楽しみとしています。
 吉野直子(harpist)を初めて聴いたのは、吉野直子と新日本フィルハーモニー交響楽団による、グリエール『ハープ協奏曲』、新日鉄コンサート(ニッポン放送、収録のためのコンサート)です。流麗で強靭な演奏に深くひき込まれました。藤原真理(チェロ)の演奏と同時に行われ1992年3月頃です。
 次に、吉野直子(hp)とベルリンフィル・ヴィルトゥオーゾで、ヘンデル『ハープ協奏曲』をサントリーホールにて1993年に聴きました。これはCD化されています。1994年、夏の終わりに、吉野直子(hp)とランパル(フルート)モーストリー・モーツアルト管弦楽団で、モーツアルト『フルートとハープのための協奏曲ハ長調』を聴きました。ヘンデル『ハープ協奏曲』は天上の調べのように、夏の爽やかな高原の空気を感じます。論文を書く夏の朝に聴くのに相応しい曲です。
 1996年5月27日、吉野直子+ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)デュオ・コンサート、紀尾井ホールにて、聴きました。天才クレーメルの鬼気迫るバッハ「シャコンヌ」の切り裂くような音と吉野直子のハープの芳醇な調べと響きが、対照の妙をなして繊細な音楽会でした。これは一部CD化。以後、吉野直子のハープを聴きつづけています。
 人間は根源的に孤独であり、孤独であるから孤立感を感じる。人間は孤独であるゆえに、ことばによって人とのつながりを感じたいと思う。人は寂寥感ゆえに藝術によって個の壁を越えたいと思う存在です。音楽を聴くことによってつかの間ひと時、癒しがたい現実の亀裂、個の苦悩を忘れることができます。2007/11/23Yoshino07

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100回記念「花コンサート」洗足学園音楽大学前田ホール

100回記念「花コンサート」洗足学園音楽大学前田ホールにて、
川崎市高津区主催。市民のための無料コンサート。
まちづくり協議会の視察をかねて、聴きに行きました。
斎藤牧子(ヴァイオリン) ピアソラ「ブエノスアイレスの夏」、持田正樹・日南由紀子(ピアノ連弾)ブラームス「ハンガリー舞曲」、寺島夕紗子(ソプラノ)寺島尚彦「さとうきび畑」グノー「私は夢に生きたい」『ロミオとジュリエット』、田中良一(テノール)プッチーニ「誰も寝てはならぬ」、サルトリ「君とともに旅立とう」、他21曲。
「君とともに旅立とう(Con te partiro)」は、10年前の秋、イタリアで聴いてから、サラ・ブライトマンの歌聲で愛聴しています。
「困難な現実のなかで、音楽は一瞬の涼風をもたらしてくれる」ことを実感する秋の夕暮れでした。楽しい一時をあたえてくれた友人に感謝します。2007/11/23

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2007年11月17日 (土)

『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』“SWEENEY TODD:THE DEMON BABER OF FLEET STREET”

『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』“SWEENEY TODD:THE DEMON BARBER OF FLEET STREET”
「胸には復讐、目には狂気、そして手にはカミソリを」 19世紀の英国・ロンドン。無実の罪で投獄され、その首謀者に妻も娘も奪われた男が、名前も姿も変え、ロンドンのフリート街へ戻ってくる。15年ぶりに再開した理髪店、そこで腕を振るうのは、殺人理髪師スウィーニー・トッド。ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演。2008年1月19日よりミラノ座ほか全国にて公開。必見。2007/11/17Sweeneytodd_photo1

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『ブレイブ・ワン』“THE BRAVE ONE”

『ブレイブ・ワン』“THE BRAVE ONE”、ミラノ座にてみました。
 結婚する寸前、恋人を殺されたエリカは、自ら銃を握り復讐する。いかなる危機的状況にも屈することなく立ち向かうエリカ。ジョディ・フォスター主演、ニール・ジョーダン監督。
 「命を守るためには、惡人を殺害しなければならない」「復讐することが正義である」という思想が表現されている。身を守るため、不正に立ち向かうために、武装しよう。
 ジョディ・フォスター(Jodie Foster)は、『ロング・エンゲージメント』“Un long dimanche de fiancailles”(2004)にも出演していた。2007/11/12

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2007年11月14日 (水)

『パンズ・ラビリンス』“Pan's Labyrinth”

El_laberinto_del_fauno_01 『パンズ・ラビリンス』“Pan's Labyrinth”ギレルモ・デル・トロ監督。恵比寿ガーデンシネマにて、見ました。

 1944年、内戦終決後のスペイン。父を亡くした少女オフェリアは、身重の母と共にゲリラが潜む山奥で暮らし始める。そこは母が再婚したフランコ軍のビダル大尉の駐屯地だった。体調の芳しくない母を労りながらも、残酷な義父にどうしても馴染めない。オフェリアの前に妖精が現れ、森の中の迷宮へと導く。そこではパン(牧羊神)が王女の帰還を待っていた。オフェリアは魔法の王国に戻るために3つの試練を与えられる。

 少女が出会った牧羊神パンは、彼女に囁く「あなたは、本当は魔法の王国の王女の生まれ変わりです。満月の夜までに、3つの試練を乗り越えれば、本当の両親が待つ魔法の国に帰れます」。第1の試練は、森の死にかけている巨木を救うこと。巨木を枯らす蟇蛙から黄金の鍵をとってくる。第2の試練は、壁の向こう側の世界で、豪華な料理に目を眩まされることなく一つも食べず、第1の試練の森で手に入れた鍵を使って剣を持ち帰ってくること。第3の試練は、弟を連れて迷宮に帰ってくる。聖なる者の血を流すこと。

 心を深く捉える映像の魔力と、物語が見事に融合。幻想的な迷宮世界と現実世界を行き来する。苦悩を深めるオフェリア。苦境に立ち向かうオフェリアの姿を通して、いかなる邪悪な力も無垢な魂を滅ぼすことは出来ないというメッセージが伝わる。命懸けの映像に胸締めつけられる作品。残酷で美しい幻想映画。傑作です。

2007/11/01Pans_labyrinthfaunu_2 

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2007年11月13日 (火)

岡倉天心

岡倉天心は「美とは何か」を考える知性、「美を見る目」と「普遍的な教養」をもっていた。そして優れた人を評価し、生かすことができる「人格」をもっていた。現代人には天心のような知識人、人物はいない。知識人という概念が崩壊したからである。2007/11/13

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2007年11月12日 (月)

『岡倉天心展』東京藝術大学美術館、『大徳川展』東京国立博物館

 小春日和の秋晴の午後、観に行きました。
 岡倉天心が収集した珠玉の逸品「繪因果經」も展示。「狩野芳崖「悲母観音」、橋本雅邦「白雲紅樹」、下村観山「天心像」、菱田春草「水鏡」、小林古径らの傑作が汗牛充棟。横山大観「隠棲」は、月光の下に静かに座る高士の姿が印象的。竹内久一、高村光雲、平櫛田中などの近代初期の彫刻が白眉。竹内久一「観音立像」「月光菩薩立像模刻」は類稀なる美しさである。『天心展』必見。
 菱田春草「水鏡」、私の好みの作品の一つで、1998年「日本美術院展100年」東京国立博物館で見て以来9年ぶり。
 藝大美術館を出ると、日没。五時からナイトミュージアム東京国立博物館に行きました。大徳川展をみて、森閑として人のいない館内、国宝室をめぐるといにしえの亡霊たちが蘇ってきます。十一面観音菩薩が暗闇のなかに息づいています。
 日本の近代繪画では、前期院展の画家たち、下村観山、菱田春草、速水御舟が好きです。菱田春草『黒き猫』『王昭君』『落葉』、下村観山『木の間の秋』『小倉山』、速水御舟『炎舞』『名樹散椿』等が、とくに好みです。2007/11/09 00

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