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2007年12月 8日 (土)

『鳥獣戯画絵巻』の謎

黄昏の光がみち、夜の帳が降りるころ、サントリー美術館につく。「鳥獣戯画がやってきた!―国宝『鳥獣人物戯画絵巻』の全貌―」。金曜日、夕方は美術館に行く、ナイトミュージアム。
■『鳥獣戯画絵巻』の謎
 『鳥獣戯画絵巻』は、謎が多い。だれが画いたのか。主題は何か。だれに見せるために。何のために画いたのか。なぜ山奥の高山寺に伝えられたのか。
 鳥羽僧正覚猷の作、と伝えられるが、それを示す資料はなく、むしろ鳥羽僧正の筆が加わっているかどうかも確かめがたい。甲・乙・丙・丁、各巻の画風の違いから、複数の作者によって書かれたと思われる。制作年代は12世紀~13世紀(平安時代末期~鎌倉時代初期)。
 平安時代末期~鎌倉時代初期は、日本文化史の頂点の一つである。『平家物語』『新古今和歌集』『千載和歌集』、数々の絶唱が生みだされた。源平の戦乱の時代。
 一つの社会システムが崩壊し、未知の世界が作られる時代。権力の中心が対立する、動乱の時代である。権力の中心が崩壊するとき、自由が生まれる。「世界の関節が外れた」(『ハムレット』)時代である。
自由闊達な線の魅力はここから生まれる。
Choujugiga_sumou

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