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2008年1月

2008年1月22日 (火)

『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』・・・炸裂する復讐「胸には復讐、目には狂気、そして手にはカミソリ」

Sweeny_todd_2007_2Sweeny_todd_2007_0大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
新宿ミラノ座にてみる。19世紀の暗澹たるロンドン。無実の罪で投獄され、その悪徳判事に妻も娘も奪われた男が、名前も姿も変え、ロンドンのフリート街へ戻ってくる。15年ぶりに再開した理髪店、そこで腕を振るうのは、殺人理髪師スウィーニー・トッド。「胸には復讐、目には狂気、そして手にはカミソリを」ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演。
■復讐の美学―鮮烈な映像美、秀抜な色彩設計、卓越した演出。
ジョニー・デップの変幻自在の演技。ティム・バートンのやりたい放題の演出と映像藝術。
偉大な人生は、復讐から動き出す。悪を滅ぼすことが正義である。織田信長は、弟信行に逆襲して復讐を果たす。血が流れる復讐劇は、世界文学の源泉である。シェイクスピア『タイタス・アンドロニカス』『ハムレット』。悲劇詩人アイスキュロス「オレステイア3部作」『アガメムノン』『供養する女たち』『慈しみの女神たち』。エウリピデス『王女メディア』『オレステス』。
カラーフィルムを脱色した映像に血が炸裂する。夥しい血が流れる復讐劇。映像藝術ファン必見!
女子高生たちも沢山、劇場に見にきている。彼女たちはジョニー・デップのファン。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』2003、2006、2007のような大衆娯楽映画とは異なり、映像表現を追求しているので、大衆ウケはしないだろう。
■物語
舞台は19世紀のロンドン。ベンジャミン・バーカーは理髪店を営み、美しい妻、可憐な娘と幸福な生活を送っていた。ある日、彼の幸せを妬む好色な悪徳判事によって無実の罪を着せられ、監獄に投獄される。妻も娘も奪われた彼は15年後、若い船乗りアンソニーに命を救われ脱獄を果たし「スウィーニー・トッド」と名前を変えて街に帰ってくる。
脱獄に成功した彼は判事によって、妻は自殺、娘は幽閉、悲惨な運命に遭っていると知り、貧乏なパイ屋の主人ラベットと共に復讐を開始する。再び開いた理髪店で、商売道具のカミソリを手に、スウィーニー・トッドの復讐計画が始まる。
原題“SWEENEY TODD:THE DEMON BARBER OF FLEET STREET”
*第65回ゴールデングローブ賞、作品賞(ミュージカル・コメディ部門)、主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞。
―――――
[監督]ティム・バートン
[脚本]ジョン・ローガン
[原作](オリジナル版ミュージカル)スティーヴン・ソンドハイム/ヒュー・ホィラー
[出演]ジョニー・デップ/ヘレナ・ボナム=カーター/アラン・リックマン/ティモシー・スポール 
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『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』・・・胸には復讐、目には狂気、そして手には剃刀を
https://bit.ly/2NaDHrS
★あなたは、だれに復讐したいですか?

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2008年1月20日 (日)

雪舟『秋冬山水図』東京国立博物館、国宝室・・・日本の至高なる画家

Sesshushuutoutou 東京国立博物館には年に12回ほど行く。この庭に好きな木があり、とくに、枝垂れ八重桜がこんもりと美しい。愛する木である。それを見るためだけに行くことがある。春のうららかな日、友人と、その木の前で重箱を広げて食べるのが楽しみである。

ヴァティカン博物館、ルーヴルなどとは比ぶくもないが、日本最高の博物館である。夜になると、隠し部屋には魔物が潜んでいる。ヴァティカンには本物の魔物がいるが。
東京国立博物館「国宝室」は、平日ほとんど人がいない。静かに作品と対話できる。ひっそりとした空間は寂しいほどである。

■雪舟
ヴァザーリ『イタリアの至高なる藝術家列伝』には、レオナルド・ダ・ヴィンチの名があるが、日本の至高の画家は雪舟である。と私は思う。長谷川等伯より好みである。雪舟に並び立つのは北斎だけである。

史上空前の展覧会「没後500年特別展『雪舟』」東京国立博物館(2002)、
このとき、日本各地、海外から雪舟が集められ、ほとんど全ての作品が網羅されて展示された。これは歴史的な展覧会である。
2002年五月『雪舟展』をみてから、ヴェネツィアに旅したが、ヴェネツィアの風景が、『四季山水図巻』(山水長巻)のように見えた。林立する船の帆、ならぶ美しい家並み。時代を超えて港町の風景が蘇ってくる。

雪舟は、十五世紀の画家である(1420-1506?)。十五世紀は、いうまでもなくイタリア・ルネサンスの盛期である。レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci:1452年4月15日-1519年5月2日)とほぼ同時代人である。
レオナルドの絵の背景にある「遠景図」が何かは、不明とされている。ある研究者は水墨画の影響があるといっている。が、この時代に中国の水墨画がイタリアに輸入されたという証拠は未だない。

■雪舟『秋冬山水図』
雪舟『秋冬山水図』のうち、とくに「冬景図」が好きである。「国宝室」で年に一度は展示されるので何度も見ているが、時々みたくなる。遠近法の空間の中に「遠近法を超えた世界」が画かれている、と私は思う。
雪舟は、山水画だけでなく人物画や花鳥画もよくした。大胆な構図と力強い筆線は非常に個性的な画風を作り出している。日常性の奥にある深遠な世界、幽玄な世界を描いている、と私は思う。必見。
「ナポリをみて死ね」という言葉があるが。死ぬまでに、一度は実物をみて欲しい。

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雪舟等楊筆「秋冬山水図」二幅
東京国立博物館、本館2室 国宝室にて、2008年1月16日(水)から27日(日)まで
東京国立博物館、年間パスポートあり。
http://www.tnm.jp/jp/guide/tomonokai/index.html
「雪舟展」図録
https://premo.mainichi.co.jp/premo/shop/detail/007.html

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2008年1月17日 (木)

『松井冬子/Narcissus展』・・・美人画家によってえがかれる美しき禍い

画廊の内部は、香が焚き染められている。寺院のような匂いがする。カサブランカの花を入れた大きな花瓶が二つ置かれていて、百合の花弁から濃厚な香りが漂っている。
奥の窓辺の事務室に留守番の女性が一人いる。パソコンが2台置かれているが壁紙は2台ともホラーで、リドリー・スコット『エイリアン』のH.R.ギガーのような絵である。
■『Narcissus』2007
入口附近に『Narcissus』が掛けられている。掛け軸。絹本着色。
原画を5点展示。すべて絹本着色。
『Narcissus』 作者自身が「自分自身で狂っていく花」と書いている。死んだ植物の霊を描いた絵のようである。
彼女の絵には、<凄み>がある。卓越した技術と思考に磨かれた<凄み>がある。
美しいものは儚く命みじかい。醜悪なものが逞しく根強く生き残る現実を、見せつけられる日々である。それに対してこれは何なのか。
一点だけ額装された風景画がある。『絶え間なく断片の衝突は失敗する』青木ヶ原の樹海である。
幽霊図のほかに解剖図があり、画題の特徴は相変わらず一貫している。
■美について
たとえば、松井冬子は美人だといわれているが、美人と思うか否かはあなた次第である。
美については、
「美の統一的基準はない。美の究極的な定義は存在しない。」★レオナルドの美学の原則1
これは当たり前のことだが、意外に人は同意しないことが多い。
『終極にある異体の散在』 鳥獣に襲われ、皮がはがれていく女の姿。
美女は、ひと皮むけば、化けものである。Beauty is but a skin deep.「美しさはほんの皮一重に過ぎない」という言葉がある。
松井冬子の絵は日本画のホラーである。松井冬子の絵に対して人の好みは、好悪愛憎が分かれるだろう。毀誉褒貶、相半ばすると思われる。
美しいものには、相反するものの様々な一致が含まれている。しかし、描かれている対象は、美というよりは、別の何かである。美でもなく醜でもなく、魔であり、霊的存在である。
レオナルド・ダ・ヴィンチにもこの系列の絵画がある。
私は古今東西の古典を研究してきたので、松井冬子の絵は好きである。松井冬子には、古典主義がある。
■松井冬子、および彼女の絵
つぎの頁で見ることができます。
http://www.gei-shin.co.jp/comunity/04/14.html
http://www.gallery-naruyama.com/exibition/matsui.html
http://www.gallery-naruyama.com/exhibition.html
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「松井冬子/Narcissus展」、成山画廊(会期12月15日~08年2月23日)
東京都千代田区九段南2-2-8 松岡九段ビルディング205
03-3264-4871
山本冬彦さんからメールで電話予約してから行ったほうがいいという事で、予約して行く。
成山画廊は、松岡九段ビル2階にある。九段坂上・千鳥ケ淵公園の入口角にある。このビルは松岡美術館の松岡地所が所有している。
松岡九段ビル、壁に穴があいているような入口から2階に行く。この建築自体が約80年前の建築で研究対象となっている。*1
*1松葉館という名前の旅館として1929・昭和4年に建てられ、戦後に現在のオーナーである松岡地所がオフィスビルに改修した。日比谷の三信ビルと同じ時期の横河工務店の設計である。
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2008年1月15日 (火)

「フルートとハープのコンサート♪」国立新美術館にて

金曜日夕方、『松井冬子展』に行き、サントリー美術館から帰路、国立新美術館にたちよると、また偶然にも「フルートとハープのコンサート」を行っていたので、きく。
演奏家がハバネラのリズムをハープで弾いて、説明していた。これはどこかで聴いたことがあると思って考えると、アルフレッド・ヒッチコック『めまい』である。
新春、人の気配のない、静まり返った美術館に、ハープとフルートの音色が響き渡る。
一戸敦(フルート)、井上美江子(ハープ)
曲目
M・ラヴェル:ハバネラ
G.ビゼー:「アルルの女」メヌエット
クロード・ドビュッシー:シリンクス(フルート)
クロード・ドビュッシー:月の光(ハープ)
宮城道雄:春の海
F.ボーン:カルメン幻想曲
尺八と筝のかわりに、フルートとハープによる「春の海」も自然な演奏である。ドビュッシー「月の光」の曲目と合う。
ドビュッシーは、北斎「神奈川沖浪裏」をみて、交響詩「海」を作曲した。日本文化の繊細な感性と響き合うものがある。だが、その繊細さは今どこへ行ったのか。
フルートの代表的な曲は、モーツァルト「フルート協奏曲」第1番、第2番だろう。
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★開館1周年「フルートとハープのコンサート♪」国立新美術館
2008年1月11日(金)17:45~18:30
2008年1月18日(金)17:45~18:30
http://www.nact.jp/event/2007/1st_anniversary/concert200801.html

★『松井冬子展』につづく。

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2008年1月13日 (日)

「和モード―日本女性、華やぎの装い展」サントリー美術館

金曜日、夕方、サントリー美術館に行く予定であるが、『松井冬子展』成山画廊に行くことを思い立ち、九段下に向かう。『松井冬子展』は、想像以上に印象深い。
この日は、この後、乃木坂に行き、サントリー美術館から、東京ミッドタウンにあるフジフイルムスクエアにて、2つの写真展をみる。
そして帰路、国立新美術館にたち寄ると偶然にも「フルートとハープのコンサート」を行っているので、演奏会をきく。
■「和モード―日本女性、華やぎの装い展」
過去の遺物から、猫の匂いのようなものが立ち昇ってくる。女の怨念の匂いか。この正体は何か。化け猫の匂いがする展覧会。
蓼食う虫も好き好き。
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★「和モード―日本女性、華やぎの装い展」【2007年12月23日~2008年1月14日】
展示されているのは、江戸時代に普及した小袖。江戸時代の邸内遊楽図、美人図、浮世絵など、華やかな女性の姿。
髪飾り、櫛・笄・簪などの髪飾りの多様な種類と形。黄楊や紫檀などの木材、鼈甲・象牙・蒔絵・漆絵・彫金など、多様な材料と技法による髪飾り。
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/07vol05wamode/index.html
★『「日・欧巡礼の道」展 欧州編/カミーノ・デ・サンティアゴ 写真・南川三治郎』、12月28日(金)から1月30日(水):入館無料
FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)1F ギャラリー「PHOTO IS」、
(東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン フジフイルムスクエア1F)
http://fujifilmsquare.jp/detail/071228.html
*サンティアゴ巡礼の道  9世紀にキリスト12使徒の一人である聖ヤコブの遺骸がサンティアゴ・デ・コンポステーラで見つかったことが発端で、中世の時代から多くの巡礼者が約800kmから1,600kmの道のりを巡礼した。道のりには、約1000年ほど前のロマネスク時代の美術や建築が多数あり、1993年に世界遺産に登録された。
★「四季の彩り」日本写真家連盟、1月11日(金)から17日(木):入館無料
フジフイルム スクエア2F 富士フイルムフォトサロン FUJIFILM PHOTO MUSEUM
(東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン フジフイルムスクエア2F)
http://clubcapa.cocolog-nifty.com/exhibition/2007/12/21_31aa.html
★「開館1周年 フルート&ハープ・コンサート♪」国立新美術館
一戸敦(フルート)、井上美江子(ハープ)
2008年1月11日(金)17:45~18:30:無料
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「巡礼の道展」欧州編
 ル・ピュイの街中にある切り立った円錐形の岩山に建つサン=ミシェル=デギュイユ礼拝堂、他、美しいスペインの風景を思い出す。
 この写真は、フィルム撮影。使用フィルム、ベルビア。
日本の四季、その彩り。写真家の卓越した技を味わえる。

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2008年1月 6日 (日)

「北斎漫画展」、「北斎『諸国名橋奇覧』と『諸国瀧廻り』展」、江戸東京博物館

L_2 北斎『諸国名橋奇覧』、北斎『諸国瀧廻り展』は、人知れぬ名作。
橋には、ロマンがある。ロマンスがある。
ローマのサンタンジェロ橋、フィレンツェのサンタ・トリニタ橋、プラハのカレル橋。
いつから日本に橋がなくなったのだろうか。
橋がなくなると、美しい都市景観が失われ、街からロマンが消える。

『北斎漫画』は、1814年(文化11年)、北斎が五十五歳のとき、三百図余りの下絵をもとに、版元の永楽屋東四郎より刊行した画集。
その後、1878年(明治11年)までに15冊が発行された。約4000図の中には、人物や、風俗図、動植物、妖怪にいたるまで、多彩な図柄が含まれており、フランスの印象派など海外の芸術家へ影響を与えた。

―――――
門外不出の『北斎漫画』の版木を初公開。その版木からこの度、摺り直された各図を展示。版木には、版元の永楽屋の書き入れがあるもの、同じく永楽屋刊行の版本『冨嶽百景』の裏側を削って再使用したもの等、『北斎漫画』の制作の経緯を展示。
★「北斎漫画展」江戸東京博物館、常設展示室5階第2企画展示室、2008年1月2日~2月11日

★「北斎諸国名橋奇覧と諸国瀧廻り復刻版画展」江戸東京博物館、第2企画展示室、2008年1月2日~2月11日

葛飾北斎「諸国名橋奇覧」「諸国瀧廻り」(墨田区所蔵ピーター・モース・コレクション)の復刻版画の完成を記念して、一堂に展示。
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/about/josetsu/dai2/2008/0102/0102.html

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2008年1月 5日 (土)

「北斎-ヨーロッパを魅了した江戸の絵師-」江戸東京博物館

北斎展は、毎年どこかの美術館で開かれています。私は2007年は3回、北斎をめぐる浮世絵展を見に行きました。現在、3つの展覧会が同時に、江戸東京博物館で開かれています。
―――――
オランダ国立民族学博物館とフランス国立図書館に所蔵されている、北斎およびその弟子たちが描いた肉筆画。および国内所蔵の北斎の展示。
「北斎-ヨーロッパを魅了した江戸の絵師-」江戸東京博物館、1F企画展示室、2007年12月04日 ~ 2008年01月27日、東京都墨田区横網1-4-1
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/kikaku/page/2007/1204/200712.html
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/hokusai/
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★「北斎漫画展」、「北斎『諸国名橋奇覧』と『諸国瀧廻り』展」につづく。

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2008年1月 3日 (木)

北斎『冨嶽三十六景』神奈川沖浪裏 偉大なる波、不朽の美しさ

The_great_wave_off_kanagawa 印象派の絵を圧倒的に超える北斎の美しさ。大胆不敵な構図、美化された世界。計算しつくされたデザイン。不朽の美しさが、心を魅了します。
 十八歳で絵を学び始め、七十五歳を過ぎて、「画狂老人卍」と自ら呼び九十歳で死ぬまで、七〇年間、不屈の執念の炎を燃やし続けた北斎。日本が世界に誇る数少ない藝術家です。

 『冨嶽三十六景』を画いたのは、七十二歳。
 改名すること三十一回、転居すること九十二回。
 九十歳にして「天、我をして五年の命を保たしめば 真正の画工となるを得べし」これが北斎最後の言葉である。

 『神奈川沖浪裏』(Great Wave)。―――怒濤さかまく浪の間に、人間の乗る舟のいかに小さく、危なげであるか。大胆不敵な構図であるが、北斎は逆巻く大浪に対して、人間の力を強く打ち出している。*1

 パスカルは「人間は宇宙の中で震える一本の葦にすぎない。しかしそれは考える葦である」といった。人は考えること、言論を武器として、不正と戦わなくてはならない、と私は思う。たとえ、宇宙の中で震える、一本の草にすぎなくとも。
 
 北斎の人生を考えると、「過酷な現実があっても、生きていれば夢が実現する」という思いに打たれます。
 生きているかぎり没頭することがある人生、生きてある楽しみを探求する人生を!

 *1北斎『神奈川沖浪裏』、横浜本牧の海です。

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2008年1月 1日 (火)

北斎『冨嶽三十六景』、不屈の精神をもって

Red_fuji_southern_wind_clear_mornin

北斎は不屈の意志で、絵を画きつづけた。私も北斎のように不屈の精神をもって、生涯の仕事、ライフワークを遂行して行きたい。

 『冨嶽三十六景』、発表時の北斎は七十二歳、晩年に入ったときの作品である。西洋画法を取りいれ、遠近法が活用されている。以後、九十歳で死ぬまで、画きつづける。

 不屈の精神のことばが似合うのは、ベートーヴェンとミケランジェロだろう。ロマン・ロランはこの二人について本を書いている。アレクサンドル・デュマ『モンテ・クリスト』、ロマン・ロラン『ジャン・クリストフ』の主人公は不屈のことばが相応しい。ギリシア人ではソクラテスとプラトンが、不屈の精神のことばが似合う。

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