「フラミンゴに隠された地球の秘密」・・・死の湖と深紅の翼
大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
熱い夏の夕方、六本木、ウォルト・ディズニー試写室、試写会に行く。鳥類学者、柿澤亮三教授の講義つきである。
2000万年前から、150万羽の深紅の翼をもつフラミンゴが、死の湖ナトロン湖への飛来をつづけている。湖の植物藍藻類を食糧とし、子孫を生み育てるために。フラミンゴは40年生きる。40年の生涯に1羽の子を育てると種と数を維持できる。羽化したほとんどの若鶏は死ぬ。フラミンゴの一族の親たちが子を敵から守り湖をわたり必死に生き抜く姿。フラミンゴ(Flamingo)はラテン語で炎を意味するflammaに由来している。Phoenicopterus属、学名は不死鳥に由来する。
名作『砂漠は生きている』The Living Desert(1953)を生み出したディズニーの自然ドキュメンタリー専門レーベル、ディズニー・ネイチャー第1弾。
「フラミンゴに隠された地球の秘密」
原題:The Crimson Wing: Mystery of the Flamingos 2008
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「炎の湖」ナトロンと、深紅の翼を持つ神秘の鳥フラミンゴが紡ぎだす、奇跡のドラマ。アフリカ・タンザニア北部のナトロン湖、想像を絶するほどドラマティックに姿を変えるこの湖は、水中の微生物が繁殖する頃、真っ赤な炎の湖と化す。乾季には湖が干上がり、雨季にはまた湖は再生する。その湖水は毒性の強いソーダ塩のため、ほとんどの生物は生きることができない。この死の湖で生命を育む奇跡の野生生物がいる。雨季に毎年飛来する、150万羽のフラミンゴたちである。彼らは突如としてこの湖を覆い尽くし、やがて魔法のように忽然と姿を消す。
監督:マシュー・エバーハード、リーンダー・ワード
2009年8月28日(金)公開
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