トリノ・エジプト展 イタリアが愛した美の遺産、東京都美術館・・・夏の夜の森
大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より8月7日、蝉しぐれのなか、夕暮れの木漏れ日の森を歩いて、美術館に行く。
オシリス神話、ライオン頭のセクメト女神、アメン神とラー、アクエンアテンとトゥタンカーメン、三つの物語と古代の宗教改革の歴史が蘇ってくる。ほとんどすべてが墓と聖域の副葬品である。死者のためにささげられた美術である。美術監督ダンテ・フェレッティによる大型彫像の並ぶ彫像ギャラリーが壮麗である。
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展示作品の一部
「プタハ神座像」新王国時代、第18王朝、アメンヘテブ3世治世(前1388~前1351年頃)
「ライオン頭のセクメト女神座像」新王国時代、第18王朝、アメンヘテプ3世治世(前1388~前1351年頃)閃緑岩 テーベ、アメンヘテプ3世葬祭殿出土
「オシリス神をかたどった王の巨像頭部」新王国時代、第18王朝、トトメス1世治世(前1504~前1492年頃)砂岩、彩色 カルナク出土
高さ:149cm、幅:48cm、奥行:60cm
「イビの石製人型棺の蓋」末期王朝時代、第26王朝、プサメティク1世治世(前664~前610年頃)変成硬砂岩 テーベ西岸、アサシーフ地区出土
「コンスのピラミディオン」新王国時代、第18~20王朝(前1550~前1070年頃)
パピルスに書かれた「死者の書」プトレマイオス時代~ローマ支配時代(前332~後395年)
「アメン神とツタンカーメン王の像」新王国、第18王朝時代、ツタンカーメン王~ホルエムへプ王治世(前1333-前1292年頃)石灰岩、テーベ出土
「アメン・ラー神に牡羊の頭部を捧げるペンシェナブの像」新王国時代、第19王朝(前1292~前1186年頃)石灰岩、彩色 テーベ出土
■展覧会構成
第1章 トリノ・エジプト博物館
第2章 彫像ギャラリー
第3章 祈りの軌跡
第4章 死者の旅立ち
第5章 再生への扉
観終わってロビーに向かうと烈しい雷と豪雨、ロビーで雨宿りする。
夏の夜の森を歩いて、西洋美術館に行く。
■「かたちは、うつる―国立西洋美術館所蔵版画展」国立西洋美術館、
デューラー「メランコリア」、ピラネージ「パエストゥムのポセイドン神殿」、クロード・ロラン「フォロ・ロマーノ」、ヘンリク・ホルツィウス「ベルベデーレのアポロン」、ウィリアム・ブレイク「サタンの墜落」。西洋絵画は「うつす」ことを目的としていることを示す展示。イタリアの思い出が蘇る。
工事が終了して再開館した常設展に行く。夜の美術館は静寂に包まれる。
■蘇った「常設展」国立西洋美術館
ヴァザーリ、カルロ・ドルチ、クロード・ロラン、ロセッティにいつものように会いに行く。
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近代イタリア統一後の最初の首都となり、冬季オリンピックの開催でも知られるイタリア北西部の都市トリノ。ここに、ロンドンの大英博物館やパリのルーヴル美術館などと比肩する世界屈指のエジプトコレクションが存在します。
トリノ・エジプト博物館は19世紀、ナポレオンのエジプト遠征に従軍し、フランスのアレクサンドリア総領事となったエジプト学者ベルナルド・ドロヴェッティの収集品を中心に創設されました。本展では、同博物館のコレクションから、大型彫像やミイラ、パピルス文書など代表作品約120点を選りすぐり、日本で初めて公開します。
★「トリノ・エジプト展 イタリアが愛した美の遺産」東京都美術館(2009年8月1日~10月4日まで)
http://www.torino-egypt.com/
★国立西洋美術館「かたちは、うつる―国立西洋美術館所蔵版画展」(2009年7月7日~8月16日)、★国立西洋美術館常設展(6月4日~8月30日(日)、★藝大美術館の「コレクションの誕生、成長、変容―藝大美術館所蔵品選―」(8月16日まで)、★国立科学博物館「シカン展」(10月12日まで)、
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