円山応挙・・・『雪松図屏風』『松に孔雀図』洗練された美の様式
大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
洗練された感覚と大胆不敵な構図。西洋銅版画から学んだ遠近法と伝統的な日本絵画の融合が生みだす藝術空間。高い美意識と精神を感じる絵画。日本の最も洗練された美の一つである。松の枝の洗練された形には神々が宿る。
圓山應擧、享保18年5月1日(1733年6月12日)- 寛政7年7月17日(1795年8月31日))は、江戸時代中期の絵師。 近代の京都画壇にまで系統が続く「円山派」の祖、日本美の様式の源流の一つ。京都写実主義の創始者。
門外不出の3つの寺院(金剛寺、大乗寺、草堂寺)から、応挙の傑作屏風、襖が展示されている。必見。
■展示作品の一部
第1展示室は、遠近法の作品。
「三十三間堂通し矢図」
「宇治図」
「金閣寺図」
第4展示室は、応挙様式の美の成立過程を示す傑作。
重文「雲龍図屏風」、雲と龍の絶妙な美。
「老梅図襖」、老いた梅の枝の美しさ。
重文「雪梅図襖」、雪の中の美しい枝ぶりが洗練されている。
重文「波濤図」金剛寺
第7展示室は、圧巻である。応挙の二つの最高傑作。
重文「松に孔雀図襖」大乗寺、松の樹林に孔雀が遊んでいる。
国宝「雪松図屏風」、18世紀、日本美の頂点の一つである。
★「雲龍図屏風」「雪梅図襖」「三十三間堂通し矢図」「宇治図」は、10/9-11/7まで展示。
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参考文献
■円山応挙 -空間の創造
円山応挙の名作・大作が三井記念美術館に集います。応挙は、絵画という平面の中に、奥行きのある立体的な世界を描き出しました。本展では、「空間の画家」応挙が青年期に遠近法を習得するきっかけとなった眼鏡絵から、画風大成期の屏風や襖絵など大画面作品まで、応挙の創造した豊かな空間を視覚体験していただけます。なかでも注目は、重要文化財「松に孔雀図襖」(大乗寺蔵)と国宝「雪松図屏風」(三井記念美術館蔵)という、応挙の松を描いた水墨画の二大最高傑作が同時に見られることです。両作品とも水墨画ながら色彩を感じさせる描写が特徴で、展示室ではこれら松の競演が繰りひろげられます。
★開館5周年記念 特別展「円山応挙-空間の創造」
三井記念美術館、2010/10/09~2010/11/28

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