« 東大寺大仏-天平の至宝・・・蓮の花弁に香る天平文化 | トップページ | カミーユ・ピサロ『虹』・・・移ろいゆく光の美 »

2010年12月 4日 (土)

ドガ「エトワール」・・・瞬間の美の中の永遠

Degas2010 秋の夕暮れ横浜に行くと、港から潮風が吹いてくる。10月8日金曜日ナイトミュージアム。内山淳子学芸員のギャラリーツアーをきく。
「踊り子の画家」と呼ばれるドガは、一瞬の動きのなかに美を追求した。
ドガ(Edgar Degas:1834-1917)は、1855年、エコール・デ・ボザールでアングル派の画家ルイ・ラモートに師事した。精密なデッサンの線の技法で新古典主義の油彩から出発した。1856年、1858年にはイタリアを訪れ、古典美術を研究。1862年以後、モネの影響を受け印象派の手法を身につけてる。1870年36才の時に目の異常に気づく。視力が衰え始め、視力の衰えに応じて、素材、絵画技法を変えて行く。衰えて行く肉体のように、儚い一瞬の動きをとどめるために、滅びやすいパステルを用いて「エトワールEtoire」(1876-77)を紙の上に画いた。彼の肉体が滅び行くにつれて、藝術は変容を始める。
「バレエの踊り子」と「浴女」を題材にした作品が多い。女たちの滅びゆく一瞬の動作を永遠にとどめる素描力に卓越している。
■主要展示作品
「バレエの授業」(1873-76)
「エトワール」(1876-77)
「緑の部屋の踊り子たち」
「浴盤 湯浴みする女」
「身体を拭く裸婦」
「舞台の袖の踊り子」
「マネとマネ夫人像」
――――――――――――
冷静さと機知をあわせ持ち、客観的な視点で近代都市パリの情景を描き残したエドガー・ドガ(1834-1917)。
ドガは、印象派展に第1回から出品し、そのグループの中心的な存在でした。しかし、屋外で光と色彩に満ちた風景画を描いた多くの印象派の画家たちとは異なり、主にアトリエの中で制作し、踊り子や馬の一瞬の動きや都市の人工的な光をテーマとして、知的で詩情あふれる世界を築きました。油彩の他、パステル、版画、彫刻など様々な技法を研究し新しい表現を試みると同時に、日本美術や写真など、当時紹介されたばかりの美術の要素を取り入れ、近代絵画の可能性を大きく切り開いた画家といえるでしょう。
このたび、オルセー美術館の全面的な協力を得て、国内では21年ぶりとなるドガの回顧展が実現することとなりました。オルセー美術館所蔵のドガの名品45点に、国内外のコレクションから選りすぐった貴重な作品を加え、初期から晩年にわたる約120点を展観いたします。生涯を通じ新たな芸術の可能性に挑戦しつづけた画家ドガの、尽きぬ魅力を堪能できる展覧会です。
■ドガ展、横浜美術館、2010年9月18日から12月31日
http://www.degas2010.com/

|

« 東大寺大仏-天平の至宝・・・蓮の花弁に香る天平文化 | トップページ | カミーユ・ピサロ『虹』・・・移ろいゆく光の美 »

印象派」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/501484/50211755

この記事へのトラックバック一覧です: ドガ「エトワール」・・・瞬間の美の中の永遠:

« 東大寺大仏-天平の至宝・・・蓮の花弁に香る天平文化 | トップページ | カミーユ・ピサロ『虹』・・・移ろいゆく光の美 »