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2013年1月 1日 (火)

謹賀新年・・・不滅の魂

Kourin_matsushimazu大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
苦難を超えて、生きる不屈の魂がある。宇宙は回帰し、時を超えて生命は蘇る。北斎は鳳凰を好んだ。死の灰の中から蘇る不死鳥(火の鳥、鳳凰)は、死と再生の象徴である。「肉体が滅びても精神は滅びない」とソクラテスは、死の場面で語った。人は死んでも、魂もつ言葉は生き残る。
■不屈の精神
逆境を超えて生きる魂、真実を追求する不屈の精神は美しい。
北斎は、九十歳の死まで、理想の藝術の夢を探求した。プラトンは、八十歳で書物を書きながら死んだ。ソクラテス七十歳まで生きて「魂の不滅」を説きながら死んだ。逆境の時代を生きたソクラテス、プラトン。絶望の中を生きて、蘇る不屈の魂がある。不屈の魂のように、知恵と真実を愛して、逆境の時代を生き、この世に美を生み出そう。
■美を探求する旅
生きることは、美を探求する旅である。美とは、真であり、善である。隠された知恵と美が存在する。吹き荒ぶ逆境の嵐を、戦略を構築して、生きなければならない。プラトンは、12年間、地中海を旅した。
逆境の時代だが、知恵と美と真実を愛して、私は学問と藝術の融合を探求したいと思います。百歳まで生きて、智の体系、美の奥義書をこの世に残したいと思います。そのために強靭な身体をもち知恵を身につけたいと思います。
2013年がみなさまにとって素敵な年になりますように。幸運の女神が舞い降りてきますように。新しい年が、美と愛にみちた幸福な年でありますように、祈ります。
■生涯、夢を追求した李白
唐帝国最高の詩人、李白は、悲運と流離の果て、玄宗皇帝の宮廷に職を得たが辞任。隠者と顕官の両極のはざまを往還、旅のなかで、史上最高の美しい詩をこの世に残した。美しい魂は、美しい人生を生きる。李白は、生涯、見果てぬ夢を追求した。
山中問答 李白
余に問ふ何の意ありてか碧山に棲むと 笑って答へず心自から閑なり
桃花流水杳然として去る 別に天地の人間に非ざる有り
■美しい魂は美しい魂に出会う
美しい思いは、美しい思いを引き寄せ、美しい人を引き寄せる。たとえ、海の彼方、大地の彼方にあっても、美しい精神は、美しい精神と、再会する。
オデュッセウスが、10年間の遍歴の旅を経験して、相思相愛の美しい妻ペネロペと再会し、復讐を遂げるように、美しい精神は復讐を遂げる。
傷だらけの肉体を鍛えて、精神と戦略を構築して、美しい復讐を成し遂げよう。
■回帰する宇宙の円環 めぐりくる春
たとえ死の谷を歩き、苦しみの極みにあろうとも、時を超えて、生命は蘇る。憎しみから愛が生まれ、愛から憎しみが生まれ、4つの時期を経て宇宙は循環する。
苦悩を超えて磨かれた魂は、永遠の春に到達する。
■「世界のどこかで誰かが蒙っている不正を、心の底から深く悲しむことのできる人間になりなさい。それが革命家として、最も美しい資質なのだから。」Ernesto Che Guevara『最後の手紙』
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★尾形光琳「松島図」(岩松図)17世紀、ボストン美術館
★北斎「鳳凰図屏風」ボストン美術館肉筆浮世絵展 江戸の誘惑2006
Boston_edonoyuuwaku_20060301

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