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2016年1月 1日 (金)

謹賀新年・・・蘇る春、美しい魂は蘇る

Sogashouhaku_unryuuzu_1763謹賀新年・・・蘇る春、美しい魂は蘇る
1、いのちは蘇り、美しい魂は蘇る
魂に刻まれた言葉のみが、いのちをもつ。苦悩によって刻まれた言葉のみがいのちをもつ。書かれた言葉は、いのちある言葉の影である。(大久保正雄『旅する哲学者』より)
至純の魂、美しい魂は、逆境を超えて蘇る。不正と殺戮に対峙する哲学者は戦う。至純の魂は、天に徳を積む仕事をなし遂げる。

大久保正雄『旅する哲学者』より
2、不屈の魂、旅する哲学者、旅する藝術家
空海は、十二年間山林修行し、密教の意味と本質を求めて唐に航海し、奥義を究めた。プラトンは、魂の本質を探求して地中海を旅し、アカデメイアを創設、八十歳で書物を書きながら世を去る。李白は、壮絶な苦難を超え、生涯、旅に生きた至高の詩人。旅する哲学者は、逆境を越えて蘇る。旅する哲学者は、創造性と美の極致、深い叡智を探求する。至純の魂は、かゞやく天の仕事をする。光でできたパイプオルガンを弾くがいゝ。
大久保正雄『旅する哲学者』より
3、美への旅
美しい魂は、逆境を超えて、美を創造する。北斎は、七十三歳の時、最高傑作「富岳三十六景」を描き七十五歳の時「画狂老人卍」と号し「鳳凰図」を描き、九十歳まで藝術を探求した。魂の果てまで、美を探求する魂は、天翔ける。
(大久保正雄『不死鳥の画家 北斎 北斎は天翔ける。美の天に向かって。』)
4、生死を超えて
どんなに高度な知識をもっていても、人の痛みを感じることができない人は存在する価値がない。(大久保正雄『星空の金剛界曼荼羅』)生死を超えて、あの世にもって行けるものは何か。生死の彼方からみると、階級、地位、職業、財産、豪邸、知識、外貌は、価値を失う。不正と殺戮に沈黙する人には、存在する価値はない。
至純の魂、魂自身が美しい存在は、永劫回帰の時を超える。
大久保正雄『旅する哲学者』より
5、不屈の魂は蘇る
不屈の魂は、逆境を超えて蘇る。北斎は、九十歳で死ぬまで絵を描きつづけた。空海は、波瀾の航海と旅に生き、即身成仏の奥義を追求、生涯にわたる探求者である。ソクラテスは、七十歳まで「魂の不滅」を説き続けた。ミケランジェロは、苦難を越えて、八十九歳まで藝術を追求した。レオナルドは、孤独な旅路の果てにロワール、クリュ・ロッセ城に、三枚の絵を残した。『聖アンナと聖母子』『ヨハネ』『モナリザ』。謎の絵画『岩窟の聖母』『レダ』は秘蔵された。
大久保正雄『旅する哲学者』より、美への旅
6、至純の魂、美しい魂は、永劫回帰の時を超える
美しい魂は、敵を降魔し、永劫回帰の時を超える。「魂の限界は、それに行き着こうとしてたとえあらゆる道を踏破しても、見つけ出せない。それほど深いロゴスを、魂は持っている。」ヘラクレイトス断片45
7、龍は、雲と嵐を呼び、敵を降魔し、天空に昇り自在に飛翔する
龍は、聲によって雷雲と嵐を呼び、また竜巻となって天空に昇り自在に飛翔する。逆鱗があり、顎下に如意宝珠を持つ。秋に淵の中に潜み、春には天に昇る。仏陀の成道時に龍は七日間降雨を身に覆って守護した。
曽我蕭白は、十七歳の時、天涯孤独になり、筆一本で生きるべく絵師を志した。蕭白は、京都の陽明学左派の思想に影響を受け、異端。史上類をみない独創的、創造的藝術を生みだした。卓越した技術をもちながら奇想の極致、『群仙図屏風』を創出した。
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大久保正雄『旅する哲学者』より、美への旅
曽我蕭白「雲竜図」1763年
葛飾北斎「鳳凰図」1835年
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投稿: Masao Ookubo | 2016年1月 1日 (金) 14時17分

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