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2021年6月 3日 (木)

帝釈天騎象像、七頭の獅子に坐る大日如来・・・守護精霊は降臨する

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大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』第244回

美しい海が見える森。美しい人と歩く、黄昏の丘、黄昏の神殿、黄昏の森。犬がどこかで吠えている。人が近づいたのか。主を呼んでいるのだろう。
美は真であり、真は美である。これは、地上にて汝の知る一切であり、知るべきすべてである。地中海の旅は、美への旅、知恵の旅、時空の果てへの旅、魂への旅。旅する哲学者は、至高の美へ旅する。美しい魂は、輝く天の仕事をなし遂げる。
美しい魂は、輝く天の仕事をなす。美しい女神が舞い下りる。美しい守護精霊が、あなたを救う。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
【空海、密教】白象にのる帝釈天騎象像、六面六臂六足の大威徳明王騎牛像、七頭の獅子にのる大日如来、鳥獣に乗る金剛界五仏、幻の密教空間。東寺、講堂における立体曼荼羅の意味は知恵による武の支配。金剛界曼荼羅「成身会」『即身成仏義』『理趣経』謎を解く鍵。空海(774-835)

【学問僧と愛犬】昼寝をしていると、愛犬、トイプードル、鼻で嗅ぎながらやって来た「帰ってきたよ」。私「戦国時代になった。敵を滅ぼしてほしい。生涯、学問を続けるために邪魔な敵がいる」と言うと愛犬「解った。滅亡させてくる」とお手をした。
【学問僧と愛犬】春の宵、昼寝をしていると、愛犬、トイプードル、やってきた「帰ってきたよ」。お手をした。「その後、戦国時代になった。学問の邪魔者がいる。敵を滅ぼして欲しい」というと、愛犬「解った。滅ぼしてくる」と出撃した。天人の敵を滅ぼすため帰還した。愛犬、守護精霊となって帰還。天人の守護霊、如意輪観音のように。
【六観音菩薩、六道を救う】如意輪観音菩薩は、神通力をもつ天人を救う。不空羂索(准胝観音)、四苦八苦の人道を救う。十一面観音、怒りと争いの修羅道を救う。馬頭観音、動物の弱肉強食の畜生道を救う。千手観音、飢えと渇きの餓鬼道を救う。聖観音、地獄道を救う。

*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
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エジプト神話の神々。山犬姿の神、アヌビス、冥界の案内神、墓地の神。ハヤブサ姿のハトホル、天空の神。ライオン姿のプタハ、創造の女神。牝牛の姿、ハトホル女神、愛と美、豊饒の女神。頭上に聖蛇のつく日輪を戴くハヤブサ姿のラー、太陽神。雌猫姿の女神、バステト。三日月姿、コンス神。
【冥界王オシリス神】オシリスは、弟セトに殺されバラバラにされるが、妻イシスの呪力によって復活を果たす。息子ホルスがセトに勝利し、地上の王として君臨する。
冥界王オシリスと母なる女神イシスから生まれたホルスはファラオとなる。
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【狩りの女神ダイアナと犬、フォンテーヌブロー派1550、ルーヴル美術館】
ギリシア・ローマ神話に取材した寓意画は、フォンテーヌブロー派の画家たちが好んで描いた主題である。狩の道具を手にして猟犬を連れた月と狩の女神ディアナが、森のはずれを歩いている。モデルはフランス国王アンリ2世の寵姫、ディアヌ・ド・ポワティエで、彼女は、しばしばフォンテーヌブロー派の神話画のモデルを務めている。
ディアナ、ローマ神話に登場する、狩猟、貞節と月の女神。ユーピテルとラートーナの娘で、アポローンの妹とする説がある。新月の銀の弓を手にする処女の姿が特徴。
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仏教と動物たち
白象に乗るインドラ、7頭の獅子に坐す大日如来、白象に乗る普賢菩薩、動物に乗る虚空蔵菩薩、仏涅槃図に集まる動物たち。
【白象に乗るインドラ、東寺講堂】梵語名シャクローデーバーナーム・インドラ、 音訳で釈迦提婆因陀羅と呼ばれる。「シャクロー」の音訳「釈」と、インドラの意訳「帝王」から 帝釈天と呼ばれる。 古代神話の戦いの神インドラが元となり、 甲冑をまとい象に乗り金剛杵(ヴァジュラ)をとって毒龍と戦い、阿修羅に勝利し仏門に帰依させた英雄。一面三目二臂で金剛杵を持ち、白象に乗って半跏踏み下げの姿勢をとっている。(平安時代承和6年 839年)。
平安時代、承和6年(839年)に完成しましたが、頭部はすべて後補
【七頭の獅子に坐す大日如来】大日如来の台座に獅子を表す根拠。「中心毘瑠遮那如来。頭載五智宝冠、坐七獅子座上結跏趺坐、結界法印」(善無畏訳「尊勝仏頂修瑜伽法儀軌」巻上)。運慶は、建久8年(1197)に東寺の講堂の仏像の大規模な修復を行った。運慶が、密教の仏像の原点、東寺講堂の大日如来を意識していたことは間違いない。その姿にならってこの像と台座を作った。
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北斎と霊獣、宇宙の源泉、鳳凰、麒麟、富士、波濤
【不屈の画狂老人卍】74歳にして画狂老人卍『鳳凰図屏風』(1835)、88歳『弘法大師修法図』、89歳『八方睨み鳳凰図』(1848)、90歳『富士越龍図』(1849)。90歳にして「天我をして五年の命を保たしめば、真正の画工となるを得べし」「画工北斎は畸人なり。年九十にして居を移すこと九十三所。」飯島虚心『葛飾北斎伝』。
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【愛染明王真言】「唵、偉大なる愛染明王よ。決して破壊されない最高の仏智を備えた金剛薩埵よ。金剛薩埵と同一の、金剛鉤菩薩、金剛索菩薩、金剛鎖菩薩、金剛鈴菩薩よ。我々を仏智に導いて下さい。」
*大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』より
大久保正雄『永遠を旅する哲学者 イデアへの旅』
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参考文献
著者:大久保 正雄『旅する哲学者 美への旅』
https://bit.ly/34KTzZo
ベルリン・エジプト博物館所蔵「古代エジプト展 天地創造の神話」・・・絶世の美女ネフェルティティ王妃とアマルナ美術の謎
https://bit.ly/39mttQ1
「密教彫刻の世界」東京国立博物館・・・愛染明王、金剛薩埵の化身
https://bit.ly/2WNIoNt
「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」・・・空海、理念と象徴
https://bit.ly/3fyOaYF
「鳥獣戯画のすべて」・・・謎の絵巻、怪僧・明恵
https://bit.ly/32XqQ2H
高山寺「鳥獣戯画」・・・快僧、明恵の夢、40年間『夢記』
https://bit.ly/3xCNL1o
「新・北斎展」森アーツセンターギャラリー・・・悪霊調伏する空海、『弘法大師修法図』
https://bit.ly/2HAZJ5y 
「筆魂 線の引力・色の魔力─又兵衛から北斎・国芳まで─」・・・画狂老人卍『鳳凰図屏風』の思い出
https://bit.ly/3sfpb35
『ライラの冒険 黄金の羅針盤』・・・守護精霊をもつ者、運命の羅針盤はどこに
https://bit.ly/3pe25K3

【空海、密教】白象にのる帝釈天騎象像、六面六臂六足の大威徳明王騎牛像、七頭の獅子にのる大日如来、鳥獣に乗る金剛界五仏、幻の密教空間。東寺、講堂における立体曼荼羅の意味は知恵による武の支配。金剛界曼荼羅「成身会」『即身成仏義』『理趣経』謎を解く鍵。
帝釈天騎象像、七頭の獅子に坐る大日如来・・・守護精霊は降臨する

 

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