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2025年5月

2025年5月11日 (日)

ミロ展、シュルレアリスム 夜空に描かれた希望、星座が織りなす詩

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大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』第401回

アンドレ・ブルトンは、1924年「シュールレアリスム宣言―溶ける魚」を発表。
ミロは、シュールレアリストか、細密画家か、〈星座〉シリーズか、本質の画家か。90歳、名声に包まれた画家の本質は何か。

ジュアン・ミロ(1893~1983年)は、1893年スペイン、カタルーニャ州に生まれた同郷のピカソと並び20世紀を代表する巨匠。
太陽や星、月など自然の中にある形を象徴的な記号に変えた、詩情あふれる独特な画風、晩年、日本と交流、日本でも高い人気を誇る。
ミロの70年に及ぶ創作活動全体を振り返る大回顧展「ミロ展」。〈星座〉シリーズをはじめ、世界中から傑作が集結、ミロの芸術の真髄を体感できる大回顧展。
ミロの生涯を振り返る大規模な個展が日本で開催されるのは、画家が存命中の1966年に開催されて以来となる。没後40年を迎え、ミロの創作活動が再評価されている今、本展は改めてミロの業績を顧みる機会となる。また、困難な時代のなかで自由な表現を希求し続けたミロの足跡をたどることは、政治的分断や戦争の脅威が高まる今日、見る者にとって示唆に富む。
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上智と下愚は移らず。論語、陽貨篇
【権威の化けの皮が剝がれる】あなたが信じた人の豹変を、何人、見たか。【化けの皮】【面が割れる】先生と対面していると、面が割れて、中から蜥蜴が出てきた。【信じていた女の化けの皮が剝がれる】女は化け猫【信じていた人の化けの皮が剝がれる】中から蛇、蜥蜴、蛙、豚、蛇蝎、猫、虎、魔物が出てくる。【宝誌和尚立像】
知識人の化けの皮【人の命令で動く、点燈夫】【ルーティン教授】【我が道を行く】【ライオンだと思っているがただの猫】【王の中の王King of Kings】【闇に潜む棺桶教授】
【上智と下愚とは移らず】最上の知者は悪い境遇にあっても下落せず、最下の愚者は 、どんなによい境遇にあっても向上しない。どんなに地位と肩書が高くて富裕でも、知性の貧困は隠せない。地位と肩書が高く高度な職業でも、魂の貧困は隠せない。「論語」陽貨篇。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
大久保正雄『永遠を旅する哲学者 イデアへの旅』
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参考文献
ダリ『記憶の固執』、『記憶の固執の崩壊』・・・スペインの荒涼とした大地、記憶の迷路
https://bit.ly/2PtGnyk
シュルレアリスムの夢と美女、藝術家と運命の女
https://bit.ly/2vikIlL
生誕120 周年サルバドール・ダリ―天才の秘密―・・・魔術的写実主義、ヴィーナスの夢
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2025/03/post-0c6967.html
デ・キリコ、形而上絵画の謎・・・形而上絵画と古典絵画を往還する
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2024/05/post-bf7c56.html
ミロ展、シュルレアリスム 夜空に描かれた希望、星座が織りなす詩
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2025/05/post-89b7de.html
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ミロ、生涯と作品 
第1章 若きミロ:芸術への決意 モンロッチ村からパリ 1910-1920
1893年にバルセロナで生まれたミロは、父親の強い希望もあって1910年に会計の仕事に就く。

【ミロ1911年、モンロッチ村】
ミロは1911年、18歳の時にうつ病と腸チフスを患い、療養のためカタルーニャのモンロッチ村に滞在。このモンロッチ村の環境がミロの芸術に大きな影響を与えた。
病にかかったのを機に、両親から画家となる許可を得た。
1912年からバルセロナ、フランセスク・ガリの美術学校に通って学び、国際的な前衛芸術運動に共鳴、セザンヌやキュビスム、フォーヴィスム、ダダイズムなどの影響を受けて制作に励む。自然と親しむことで生まれたモンロッチの風景には、カタルーニャ人の資質と現代的な表現が同居した。
【静かな頑固者、細密画的な風景画、樹々、植物を克明に描きこむ】
初期の名作《ヤシの木のある家》1918
1918年夏にモンロッチで描かれた細密画的な風景画の一つ。風景を緻密に描写する作風は1922年頃まで続くが、その作風を告げる重要な節目の作品である。





《ヤシの木のある家》 1918年 油彩/カンヴァス 国立ソフィア王妃芸術センター、マドリード Successió Miró Archive © Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746 
《自画像》 1919年 油彩/カンヴァス ピカソ美術館、パリ Successió Miró Archive
【ミロはカタルーニャで、ピカソに会う。ピカソに理解される】
ミロ、個展を開くが、異様な細密画が攻撃される。
第2章 モンロッチ – パリ: シュルレアリスム 田園から前衛の都へ 1920S
1920年、ミロは初めてパリを訪れる。翌年アンドレ・マッソンの隣にアトリエを構え、シュルレアリスムの画家や詩人たちと交流する。以後、ミロはパリとモンロッチを行き来、故郷カタルーニャの大地で、シュルレアリスムに影響を受けた詩的な表現を確立。
【アンドレ・ブルトンと出会い、シュルレアリスムの画家として認められる】1928、35歳
芸術の都パリでシュルレアリスムの画家として名を知られる。1928年頃からコラージュ作品を制作、非芸術的な素材や要素を作品に用いて、伝統的な絵画表現への反抗を試みる。
《オランダの室内Ⅰ》1928 17世紀オランダの画家ヘンドリック・ソルフの絵画を基にして描いた作品。原作の自然主義的な立体感や遠近法を拒絶し、リュートと男性の頭部、フリルの襟を強調して描いている。
《カタツムリ、女、花、星)》1934
第3章 逃避と詩情:戦争の時代を背景に 1930S―1946 〈星座〉シリーズ
【フランコ独裁政権、1936年スペイン内戦が勃発】
ミロはバルセロナからパリへ逃れる。不穏な現実から目を背けるように、ミロの作品は自身の内面を探求する詩的なものへと変化していく。
【星座〉シリーズ 1940年から1941年 47歳】
この時期の傑作が〈星座〉シリーズ。第二次世界大戦が勃発した翌年、1940年から1941年にかけて戦火を逃れるなかで制作された全23点の作品群であり、夜や音楽、星といった要素から着想を得ている。ミロが戦争という苦しい現実から逃避し、詩や音楽に触発されて描き始めた。音楽的な線を持つ儚い画面、夜空に着想を得た神話的な世界、その中の女性、鳥、星、梯子が描かれる。これらのモティーフは、ミロの絵画の象徴となり、以後の作品で繰り返し登場することになる。
本展では、〈星座〉シリーズのうち3点が集結する。
《明けの明星》(1940)、《女と鳥》(1940)、《カタツムリの燐光に導かれた夜の人物たち》(1940)
《絵画(カタツムリ、女、花、星)》 1934年 油彩/カンヴァス 国立ソフィア王妃芸術センター、マドリード
Donation of Pilar Juncosa, 1986 Successió Miró Archive © Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
《明けの明星》 1940年 グアッシュ、油彩、パステル/紙 ジュアン・ミロ財団、バルセロナ Fundació Joan Miró, Barcelona. Gift of Pilar Juncosa de Miró.© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
《カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち》 1940年 水彩、グアッシュ/厚い水彩用網目紙 フィラデルフィア美術館
Philadelphia Museum of Art: The Louis E. Stern Collection, 1963-181-46 Successió Miró Archive © Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
第4章 アメリカで名声 夢のアトリエ:内省を重ねて新たな創造へ 1940 S―1960 S
1947年にミロは初めてアメリカを訪れ、依頼された壁画の制作に取り組む。そこで旧友たちと再会したほか、アメリカの若い画家とも交流して刺激を受ける。以後、ミロの評価はアメリカでも高まっていく。1956年、マジョルカに長年の夢であった広いアトリエが完成、自身の芸術を再検討し、じっくりと作品に向き合って制作する時期に入る。また、日本の文化に大きな関心を寄せていたミロは、1966年と1969年に訪日し、日本文化と自身の芸術の親和性を再確認していく。
本章では、日本の画僧・仙厓義梵が描いた《○△□》から着想を得て描かれた《太陽の前の人物》など、ミロの東洋的な感受性や日本との繋がりを示す重要な作品も展示される。
第5章 絵画の本質へ向かって
1960年代には、アメリカの若い芸術家たちに影響を受け、より大画面の作品を制作するようになる。技法的にも伝統的な絵画技法に抗い、バケツや壺から絵の具をこぼす、カンヴァスに火をつける、あるいはナイフで切り取るという手法を使うようになる。ミロが自身の表現を更新し続けたのは、彼が絵画の本質を追い求めた結果であり、その探求は1983年に90歳で亡くなるまで続く。
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ミロ展
2025年3月1日(土)~7月6日(日)
東京都美術館(東京都台東区上野公園8-36)

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2025年5月 9日 (金)

手塚治虫『火の鳥』・・・火の鳥の血と不死、永遠の孤独、不滅の愛


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大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』第400回
火の鳥の血と不死、生と死の境、果てしなき生と永遠の孤独、この世の果ての不滅の愛 。少年の日の昆虫採集、『ファウスト』メフィストとの魂をかけた取引。『ストラヴィンスキー火の鳥』火の鳥を救い羽を手に入れる。『東大寺毘盧遮那仏開眼供養会』聖武上皇、光明皇太后、孝謙女帝、県犬養橘三千代。少年の夢と希望。 手塚治虫(1928~89)は、『百物語』971不破臼人と魑魅(スダマ)の契約と蘇りを描き、1967年火の鳥黎明編を描き、遺作『ネオ・ファウスト』1988で老教授と魔女メフィストとの契約と若返りを描いた。魂の運命と生と死、蘇り、不老不死、哲学的、宗教的な問題を問い続けた。
1967年火の鳥黎明編、1967年火の鳥未来編、1968年火の鳥ヤマト編、1969年火の鳥宇宙編、1969年火の鳥鳳凰編、1970年火の鳥復活編、1971年火の鳥羽衣編、1971年火の鳥望郷編(COM版)、1973年火の鳥乱世編(COM版)、1976年火の鳥望郷編、1978年火の鳥乱世編、1980年火の鳥生命編、1981年火の鳥異形編、1986年火の鳥太陽編
★火の鳥シリーズ 1954 – 1988

『火の鳥』と『ファウスト』
夢を実現するため、力を手に入れる、悪魔と取引して「魂と引き換えに、若さを手に入れる」学識はあるが、力はない、老博士ファウスト。手塚治虫は『ファウスト』の苦悩を、『百物語』の不破臼人、『ネオ・ファウスト』、晩年に至るまで描き続けた。
不死を手に入れるために、火の鳥の血を飲もうとする。若者ウラジ。手塚治虫『火の鳥』黎明編。火の鳥の血と不死のテーマ。手塚治虫『火の鳥』未来編。マサトと人造人間タマミ、二人の愛は成就するのか。タマミは、『火の鳥(未来編)』で、人間の娘に変身したシリウス十二番星原産の不定形生物ムーピー。ムーピーは催眠超音波でリアルな幻覚を見せる能力のため、人間を堕落させるものとして飼育を禁止されていた。猿田博士は、絶滅した生物をよみがえらせようと、ひとり人工生命の研究をしていた。マサトとタマミの愛は復活するのか。
『火の鳥 未来編』
西暦3404年。人類は、戦争での放射能に汚染された地上から地下都市に移住した。マサトは、不定形宇宙生物・ムーピーが姿を変えた美少女・タマミと共に地下都市・ヤマトから脱出する。二人は地上で人工生命を研究する猿田博士のもとにたどり着く。その頃、地下都市ではコンピューター同士による最終戦争が勃発する。地下都市全てが壊滅し、火の鳥の生き血を飲んで不老不死となったマサトと、ムーピーであるタマミのみを残し、人類は滅亡してしまう。
タマミも力尽き、世界にはマサトのみが残された。永遠の生命を持つマサトは死ぬことができず、他の生命を求めて孤独の世界を彷徨う。5000年間ものあいだ眠り続ける女性を発見したマサトは5000年後に女性が目覚めることを心の支えとするが、ついに会うことはできなかった。そして、何億年という果てしのない永い年月を経て、マサトという一個の有機体を起点に新たな生命が地球上に誕生する。
不死の命を手に入れた若者、死ぬことができないために、永遠の孤独を抱き、人類の滅亡の果てまで生き続ける。手塚治虫『火の鳥』未来編。
【美しい王女を手に入れるイワン王子】魔王カスチェイを倒すため、魔王の庭にやってきて火の鳥に会い、火の鳥の魔法の羽を手に入れ、魔王と戦い美しい王女ツァレヴナと結婚する(ストラヴィンスキー『火の鳥』1910)。

『火の鳥』とギリシア哲学 生と死の哲学
火の鳥の物語は、ギリシア哲学を想起する。プラトン『パイドン』『パイドロス』『饗宴』『国家』、エンペドクレス『カタルモイ』<魂と万物の4つの根(リゾーマタ) 宇宙円環と魂の円環の調和』>。「魂の不死不滅、輪廻転生、学問は永遠の記憶を想起する」。
大久保正雄『プラトン対話篇 生と死の哲学』『プラトン哲学における愛(エロース)と死(タナトス)』。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
大久保正雄『永遠を旅する哲学者 イデアへの旅』
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1、手塚治虫『火の鳥』のテーマは何か。
「人間は永遠に孤独である、愛はつかの間の夢」「火の鳥の血を飲むことによって不老不死となる」。「魂は不死不滅、輪廻転生、学問は永遠の記憶を想起する」。「知恵と愛の探求、不老不死の探求」異形の者との魂の愛、藝術家が作品を作ることによって不滅となる、「生命とは何か、意識とは何か、精神とは何か、宇宙とは何か」。人類は殺し合い止めず、どのような末路を迎えるのか。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
大久保正雄『永遠を旅する哲学者 イデアへの旅』
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2、『火の鳥』とは何か
手塚治虫『火の鳥』、ストラヴィンスキー。
ディアギレフ率いるロシア・バレエ団。その中核となったのが、まだ無名だったストラヴィンスキーによる〈火の鳥〉〈ペトルーシュカ〉〈春の祭典〉。この3大バレエは、その質においても、破壊的なエネルギーと影響力の凄まじさにおいても、19世紀後半にワーグナーが〈トリスタンとイゾルデ〉で成し遂げたのに比肩すべき核爆弾的な役割を果たしたのであった。
【手塚治虫『火の鳥』、ストラヴィンスキー】手塚治虫(1928~89)はストラヴィンスキー(1882~1971)のバレエ<火の鳥>1910-19を観劇、その火の鳥の妖艶で神秘的な姿に刺激を受け、1967彼のライフワークとなる漫画<火の鳥>を制作する。時間と空間を超越した永遠の命を持つ不死鳥。「王子が神秘的な火の鳥の命を救い、羽の力をかりて、魔王から愛する美しい王女ツァレヴナを救出して彼女と結ばれる」
その血を飲めば飲んだ人間も不老不死の存在になる「火の鳥」黎明編で、火の鳥を狩りにきた若者・ウラジは、弓矢の効かない火の鳥を素手で捕まえようとしてその火に焼かれて死んでしまう。黎明編では、その後、火の鳥に魅入られた人間が何人も命を落としていく。不死の命を求める人間たちはそれを追い求める過程で死んでいく。一方、懸命に生きていこうとする人間を火の鳥は見守り、時に話しかけ、時に道案内として導く。対して、バレエ・リュスの火の鳥は、イワン王子の危機に王子が羽を翳した瞬間に約束通り現れ、王子と王子が恋に落ちた王女ツァレヴナを結びつけるために尽力する。
「ぼくはある劇場で、ストラヴィンスキーの有名なバレエ「火の鳥」を観ました。バレエそのものももちろんでしたが、なかでプリマバレリーナとして踊りまくる火の鳥の精の魅力にすっかりまいってしまいました。火の鳥の精は、悪魔にとらえられた王女を救うために、出発する王子の案内役をつとめる鳥で、ロシアの古い伝説なんだそうです。その情熱的で優雅で神秘的なこの鳥は、レオに匹敵するドラマの主人公として最適のように思えました。そういえば、どの国にも、火の鳥のような不思議な鳥の存在が伝説としてのこっています。蓬莱山伝説にあらわれるホーオーという鳥、あるいは不死鳥とよばれている一連のいいつたえなどに、なにか超自然的な生命力の象徴を鳥の姿に託したような感じがします。」
講談社『手塚治虫文庫全集 火の鳥②』p288より(初出:1968年12月20日発行「火の鳥 未来編」掲載)
ストラヴィンスキー作曲バレエ組曲<火の鳥>(1919年版)
「夜、イワン王子は火の鳥を捕えるため、魔王カスチェイの魔法の庭にやってくる。黄金の林檎の木の近くに火の鳥がいて、王子は火の鳥を捕えることに成功するが、火の鳥は「魔法の羽」を1枚渡すので、逃がしてほしいと懇願する。王子は納得し、魔法の羽を受け取り、火の鳥を逃す。その後、カスチェイに囚われた13人の乙女たちが庭にあらわれ、王子はひときわ美しい王女ツァレヴナと恋に落ちる。夜明けと共に魔王とその手下達があらわれ、王子を石に変えようとするが、王子が魔法の羽をふりかざすと、火の鳥が再びあらわれる。火の鳥は、不思議な力を使ってカスチェイたちに狂気的な踊りを強要し、眠りにつかせたうえ、魔王の弱点も教える。火の鳥の助けによってイワン王子はカスチェイを打倒することに成功し、石に変えられていた人々も生還する。最後は晴れて王子と王女は結ばれる。」
出典は、ロシア民話「イワン王子と火の鳥と灰色狼」、「ひとりでに鳴るグーズリ」。
■手塚治虫「火の鳥」
「火の鳥」は、漫画界の巨匠・手塚治虫が1967年から1988年まで描き続けたライフワークとも言える壮大な物語です。「生と死」をテーマに、古代から未来まで時代を超えて描かれた作品で、手塚治虫自身が「生と死の問題をテーマにしたドラマ、古代から未来へ延々と続く『火の鳥』という永遠の命との闘いは人類にとって宿命のようなものなのだ」と語っていたと言われています。
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手塚治虫の作品、何が最も感動的か。
『火の鳥』『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『ブラック・ジャック』『ネオ・ファウスト』『IL』『百物語』『手塚治虫 怪奇短編集』
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3、『火の鳥』のエピソード
■主なエピソードとしては、以下のような時代を舞台にした物語がある。
黎明編(3世紀頃の日本)
ヤマト編(4世紀頃)
太陽編(西暦663年〜672年、2001年〜2008年)
鳳凰編(〜752年)
羽衣編(西暦940年頃)
宇宙編(未来)
未来編(核戦争後の未来)
復活編(未来の医療技術がテーマ)
異形編
望郷編
乱世編
生命編
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手塚治虫『火の鳥』・・・火の鳥の血と不死、永遠の孤独、不滅の愛
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2025/05/post-eafad1.html
■参考文献
手塚治虫オフィシャル
★火の鳥シリーズ 1954 – 1988 https://tezukaosamu.net/jp/manga/656.html

火の鳥 シリーズ 1954 – 1988

火の鳥(エジプト、ギリシャ、ローマ編)https://tezukaosamu.net/jp/manga/390.html

火の鳥NHK 黎明編 復活編 異形編 太陽編 未来編 
https://tezukaosamu.net/jp/anime/147.html

1947年製作のソ連時代のアニメーション映画『せむしの仔馬』に登場する火の鳥がヒントになっています。ロシアの民話の火の鳥の羽根は災いを招くそうですが、手塚治虫の描く火の鳥は永遠の生命の象徴であり、その羽根もたとえば撫でるだけで傷が回復したり、病気が治ったりという超能力を持っています。
火の鳥 https://tezukaosamu.net/jp/character/602.html

1954年火の鳥黎明編(漫画少年版)、1956年火の鳥エジプト編、1956年火の鳥ギリシャ編、1957年火の鳥ローマ編
1967年火の鳥黎明編、1967年火の鳥未来編、1968年火の鳥ヤマト編、1969年火の鳥宇宙編、1969年火の鳥鳳凰編、1970年火の鳥復活編、1971年火の鳥羽衣編、1971年火の鳥望郷編(COM版)、1973年火の鳥乱世編(COM版)、1976年火の鳥望郷編、1978年火の鳥乱世編、1980年火の鳥生命編、1981年火の鳥異形編、1986年火の鳥太陽編
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戦国時代、切腹寸前の身を悪魔の娘スダマに魂を売ることで救われた武士一塁半里は、その契約により美男子不破臼人に変身。みちのくの地で富と権力を手中に収めるが…。ゲーテの古典『ファウスト』の二度目のマンガ化。
『ネオ・ファウスト』1988  https://tezukaosamu.net/jp/manga/339.html

手塚治虫による「ファウスト」の3度目のマンガ化です。
1970年2月、東京にほど近いN市のNG大学で、50年間研究に打ち込んできた一ノ関教授は、いまだに宇宙の真理が究明できないことに絶望し、自殺しようとしていました。
そこへ魔女メフィストが現われ、新しい生命と新しい人生を与えてほしいという一ノ関教授の願いを聞きいれます。
そして教授とメフィストは、教授がすべてのことに満足して「時よとまれ、お前は美しい」といった時、悪魔に魂をゆずるという契約をします。
メフィストは教授を、時間をさかのぼって1958年の過去へつれていき、若返り薬をのませます。美しい青年に若返った教授は、記憶を失い、坂根物産社長・坂根第造にひろわれ、第一と名づけられます。
『ブラック・ジャック』1973/11/19-1983/10/14 
【不屈の画狂老人卍】74歳にして画狂老人卍『鳳凰図屏風』(1835)、88歳『弘法大師修法図』、89歳『八方睨み鳳凰図』(1848)、90歳『富士越龍図』(1849)。90歳にして「天我をして五年の命を保たしめば、真正の画工となるを得べし」
画狂老人卍『鳳凰図屏風』
「筆魂 線の引力・色の魔力─又兵衛から北斎・国芳まで─」・・・画狂老人卍『鳳凰図屏風』の思い出
――
アニメ化された「火の鳥」作品
「火の鳥」は複数の形態でアニメ化されてきました。主な作品は以下の通りです。
劇場版「火の鳥2772・愛のコスモゾーン」(1980年)- 手塚治虫自身が総監督を務めた作品
劇場版「火の鳥・鳳凰編」(1986年)- りんたろう監督によるアニメ映画
OVAアニメ「火の鳥 宇宙編・ヤマト編」(1987年)- 川尻善昭監督による作品
TVアニメ「火の鳥」(2004年)- NHKで放送された「黎明編・復活編・異形編・太陽編・未来編」全13話
「火の鳥 エデンの宙」「火の鳥 エデンの花」(近年)- 「望郷編」をベースにした配信アニメと劇場版
これらのアニメ作品は、原作漫画の壮大なスケールと深いテーマ性をどう映像化するかという挑戦と向き合ってきた。
――
★★★★★
手塚治虫のマンガ『火の鳥』を読み解く初の大型展覧会「手塚治虫『火の鳥』展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命の象徴-」が、六本木ヒルズ・東京シティビューで開催される。会期は2025年3月7日~5月25日。
『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『ブラック・ジャック』など数々の名作マンガを手がけたほか、アニメ界にも大きな業績を残した日本を代表するマンガ家・手塚治虫。手塚自らライフワークと称した『火の鳥』は、その血を飲んだ者は永遠の命を得るという伝説の鳥“火の鳥”を追い求める人々の葛藤を描く一大長編作品だ。1950年代から連載が開始され、手塚が晩年まで取り組んだ。過去と未来を交互に描き、「生と死」「輪廻転生」といった哲学的なテーマを表現した壮大な世界観は、現在まで多くの読者を魅了している。

30年以上にわたって執筆されたこの叙事詩に迫る本展は、企画・監修を生物学者の福岡伸一が担当。連載開始から70年が経過したいま、福岡を案内人として、新たな生命論の視点から『火の鳥』の物語構造を読み解き、手塚が表現し続けた「生命とはなにか」という問いの答えを探求するという。赤と黒を基調とした展覧会キーヴィジュアルは、グラフィックデザイナーの佐藤卓が手がけた。
――
手塚治虫のライフワーク『火の鳥』。テーマは「生きること、死ぬことの意味は何か」。人間にとって最も深遠な問いです。全編にわたって不死鳥“火の鳥”が登場し、生に執着する人間を翻弄しながら物語を動かします。そこでは、あらゆる生命が常に姿と形を変えながら、連綿と受け継がれていく輪廻転生の生命観、汎神論的な世界観が示されます。これは、生命が絶えず自らの破壊と創造を繰り返しながら、エントロピー増大の法則に抗い続けている「動的平衡」であるとする私の生命論とぴたりと重なります。
本展の狙いは、動的平衡の視点から火の鳥の意味を読み解くことにあります。そして、手塚治虫が描くことを約束しながら果せなかった物語の結末を想像してみたいと思います。ぜひご期待ください。(福岡伸一のコメント)
「手塚治虫『火の鳥』展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡=宇宙生命の象徴-」
六本木ヒルズ 東京シティビュー(エリア:六本木、乃木坂)
2025年3月7日(金)〜2025年5月25日(日)

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2025年5月 5日 (月)

国宝の名刀と甲冑・武者絵 三井家の五月人形・・・刀剣の美、曲線美、直刃と乱刃、沸と匂


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大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』第399回
刀剣の美、曲線美、刃文の美、直刃と乱刃、沸と匂
刀剣の美は、曲線美である。波紋の美しさは、直刃と乱刃。乱刃には流派の特徴あり。小乱、丁子乱、互の目、湾れ。小乱は、平安・鎌倉時代初期、丁子乱は鎌倉時代中期、互の目は鎌倉時代末期以来、各流派、室町時代に流行する。刃文の美、沸は砂のように粒子状、匂は粒子が細かく霞に見える。三井記念美術館。
刀剣を作る巨匠は、人を切る武器を作る職人ではない。権力者が愛する刀剣は、王から王者へと、権力者から権力者へと伝えられる。
天に通ずる王、天下布武。武の七徳、清静は天下の正たり。
【運命の名刀】織田信長は、桶狭間の戦いで今川義元を破り、名刀・義元左文字を所持。本能寺の変が起きた時にも義元左文字を所持していた、焼け跡から秀吉が発見して所蔵。 足利義政伝来の曜変天目茶碗を所持したが、本能寺の変で焼亡した。
大成は欠くるが若く、其の用は敝きず。大盈は冲(むな)しきが若く、其の用は窮(きわ)まらず。大直は屈するが若く、大巧は拙(つた)なきが若く、大弁(たいべん)は訥(とつ)なるが若し。燥は寒に勝ち、静は熱に勝つ。清静は天下の正たり。「老子」第45章。
*大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』より
大久保正雄『永遠を旅する哲学者 イデアへの旅』
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「国宝 日向正宗」正宗作 鎌倉時代・14 世紀 刀剣乱舞の刀。
豊臣秀吉から石田三成に下賜、関ケ原役で水野日向守勝成が入手した
「日向正宗」は、石田三成が妹婿福原直高に与え、関ケ原役で水野日向守勝成が手に入れたことによる。元は秀吉が所持し、その後石田三成に下賜された。正宗短刀の筆頭にあげられる名刀。相州伝の二人の傑作が2つの展示室で見られる。

「国宝 徳善院 貞宗」貞宗作 鎌倉~南北朝時代・14 世紀 
貞宗は、正宗の実子とも養子とも伝えられますが、豊臣秀吉が所持し、五奉行の一人前田徳善院玄以が拝領したところから、「徳善院 貞宗」と呼ばれました。その後徳川家康、紀州徳川家、西条松平家へと伝わり、おそらく近代になってから三井家に伝わりました。
【正宗】正応~嘉暦年間の相模の刀工。岡崎五郎入道正宗、岡崎正宗、岡崎五郎入道。日本刀剣史上もっとも著名な刀工の一人。「相州伝」と称される作風を完成し、多くの弟子を育成した。「長谷川忠右衛門刀工系図」や「古刀銘尽大全」では文永元年(1264年)生まれ、康永2年(1343年)81歳で没。
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権力者には、分析家指揮官型・織田信長。番人型・徳川家康。日本は官僚型。建築家・アクエンアテン王、建築家・ラメセス2世は、分析家グループ。冒険家クレオパトラ7世は、探検家グループ。
【人生の舞台、16の性格】外交官グループ、提唱者、仲介者、主唱者、広報運動家。番人グループ、管理者、擁護者、幹部、領事官。探検家グループ、巨匠、冒険家、起業家、エンターテイナー。分析家グループ、建築家、論理学者、指揮官、討論者。人生の舞台、自分の必殺技をどう披露
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これまで見た刀剣
【ラムセス大王展、古代エジプト中王国時代イタ王女の短剣】エジプト博物館。3900年ほど前のエジプト王女の墓から見つかった短剣。柄の部分が美しい、ラピスラズリ 有村元春
ラメセス2世の糸杉で作られた木棺
【大覚寺展】鬼切丸、髭切丸
清和源氏に代々受け継がれてきた「兄弟刀」として伝えられる重要文化財、大覚寺所蔵の「太刀 銘 □忠(名物 薄緑<膝丸>)」と、北野天満宮所蔵の「太刀 銘 安綱(名物 鬼切丸<髭切>)」が、京都以外では初めてそろって展示。
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「太刀 銘 □忠(名物 薄緑<膝丸 >)」と「太刀 銘 安綱(名物 鬼切丸<髭切>)」は、平安時代中期(10世紀)、清和源氏の祖・源経基の嫡男である源満仲が、勅宣により天下守護の太刀を求め、異国からきた刀工が八幡神の加護を受けてつくりあげたと伝えられている。その後は、そのときどきに起きた霊異譚(れいいたん)によって名を変えながら、所持者を勝利に導く存在として源氏に代々受け継がれてきた。
重要文化財「太刀 銘 □忠(名物 薄緑<膝丸>)」
源満仲、頼光、義経などの清和源氏に代々受け継がれてきた「薄緑」および「膝丸」という伝承の太刀。源満仲は平安時代中期の武士であり、藤原摂関家と密接に結びつき、清和源氏の発展の基礎を築いた。太刀は長大で力強い刀身を持ち、細やかに乱れた刃文が焼き入れられており、鎌倉時代初期の備前刀の作風が認められる。
重要文化財「太刀 銘 安綱(名物 鬼切丸<髭切>)」
源満仲から頼朝にいたるまでの源氏の重宝「鬼切丸」および「髭切」の伝承を持つ太刀。鎌倉幕府が滅亡した際、新田義貞がこれを手に入れ、その後、義貞を討った斯波高経の手に渡り、その子孫である最上家に受け継がれたと伝えられている。刀身は身幅やや狭く中反りの優美な太刀姿を示し、平安時代末期から鎌倉時代にかけての特徴を備えている。
★開創1150年記念特別展「旧嵯峨御所 大覚寺-百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」
【七支刀、石上神宮】4世紀
【「七支刀」石上神宮・・・謎の刀。百済からの贈物。類例がなく意味不明】
国宝「七支刀」(泰和4年369年、古墳時代・4世紀 奈良・石上神宮蔵 全長74.8㎝)
七支刀は、鹿の角のような形状が有名である。謎の刀。
刀身の両面に金象嵌された61文字の銘文がある。泰□四年□月十六日丙午正陽造百錬鋼七支刀□辟百兵宜供供候王□□□□作 (表)
先世以来未有此刀百済□世□奇生聖音故為倭王旨造□□□世 (裏)
中国の東晋の年号である「太和」「泰和」、西暦369年説が有力。銘文の意味は、
泰和4年丙午正陽、百錬の鋼の七支刀を作った。百兵を避けることができる。先世以来このような刀は未だ存在しない。百済王の太子が倭王のためにこの七支刀を作った。
石上神宮 石上神宮の国宝七支刀と物部氏の布留遺跡
「七支刀」この剣は、369年に百済の王が、倭国王のために作り、372年に贈られた「日本書紀」記録。石上神社の神宝として、1700年間受け継がれてきた。丙午(ひのえうま)正陽、百練の銕の七支刀を造る、と銘文が読める。鉄を鍛えるのに火陽・火陽の日に行う、陰陽五行思想。
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参考文献
国宝の名刀と甲冑・武者絵 三井家の五月人形・・・刀剣の美、曲線美、直刃と乱刃、沸と匂
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2025/05/post-30d565.html
「出雲と大和」東京国立博物館、日本書紀成立1300年
「出雲と大和」東京国立博物館・・・大海人皇子、大王から天皇へ
https://bit.ly/2ReO0wz 
美への旅 旧嵯峨御所 大覚寺百花繚乱御所ゆかりの絵画 質疑応答篇
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2025/02/post-fe0b54.html
「旧嵯峨御所大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画」・・・嵯峨天皇と空海、運命の美女
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2025/01/post-075dfa.html
――
国宝の名刀と甲冑・武者絵 三井家の五月人形、三井記念美術館、2025年4月12日から6月15日
https://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

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2025年5月 2日 (金)

質疑応答「国際政治 トランプ政権、ウクライナ戦争・ガザ」上智大学ソフィア文化芸術ネットワーク、上智大学 

Asf-magosakiookubo_01-2018
Rfk-jr-0215-4-2025
Rfk-jr-0215-2025
大久保正雄『旅する哲学者 美への旅』第398回

質疑応答、孫崎享×大久保正雄、問題篇
孫崎享、元外務省国際情報局長、元駐イラン大使『日米同盟の正体』講談社現代新書『日本の「情報と外交』『日本人のための戦略的思考入門』『私とスパイの物語』2025

質疑応答、大久保正雄『ことばによる戦いの歴史としての哲学史』理想社
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大久保正雄
R・ケネディ・Jr. の胸を打つ厚生長官就任の演説。彼が信念の人である事が浮かび上がる。今が「軍産複合体の台頭、全体主義の台頭、憲法への攻撃、人々を無力化する驚くべき流行を目の当たりに」する時代であることを語る。そして、彼の健康への思い「健康な人には千の夢があるが、病人にはただ一つの夢、「ただ良くなるという一つの夢」しかなく、人口の60%は病気でその一つの夢しか持っていない」現実をあからさまに述べた。叔父であるJ・F・ケネディが創始したUSAIDが「軍産複合体に捕らわれ」変容してしまい、「それは全体主義と戦争を世界中に広める不吉な伝播者となり、ほとんどの人がこの機関の本当の恐ろしさを理解していません」
善きサマリア人の喩え、瀕死の旅人を救うのは、司祭ではなく、教会ではなく、心美しいサマリア人である。キリスト教教団は隣人を救わない。ルカによる福音書10章25節から37節にある。隣人愛のキリスト教はなぜ殺し合うのか。キリスト教に隣人愛はあるか。
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R・ケネディ・Jr.の胸を打つ厚生長官就任の演説。彼が信念の人である事が浮かび上がる。
JFKと父R・ケネディとのホワイトハウスでの思い出から始まり、父が語った「もし一人の人間がしっかりと立ち、その場にとどまれば、全世界が彼の周りに集まるだろう」を紹介し、「20年間、私は毎朝ひざまずいて、神がこの国の子供たちの慢性病の流行を終わらせるための地位に私を置いて下さるように祈ってきました。」とこの地位への思いを語る。
そして、トランプが彼との約束を果たし、それは握手のみで約束されたことであったことを明かした。
そして、今が「軍産複合体の台頭、全体主義の台頭、憲法への攻撃、憲法への攻撃、人々を無力化する驚くべき流行を目の当たりに」する時代であることを語る。
そして、彼の健康への思い「健康な人には千の夢があるが、病人にはただ一つの夢、「ただ良くなるという一つの夢」しかなく、人口の60%は病気でその一つの夢しか持っていない」現実をあからさまに述べた。
そして、叔父であるJ・F・ケネディが創始したUSAIDが「軍産複合体に捕らわれ」変容してしまい、「それは全体主義と戦争を世界中に広める不吉な伝播者となり、ほとんどの人がこの機関の本当の恐ろしさを理解していません」
「トランプ大統領はそれを見抜き、見事に立ち向かいました。私たちは子供たちの健康を奪う機関にも同じことをしたいと思っています」
RKJ厚生長官やトランプ大統領の英雄的チャレンジが実を結ぶことを祈らずにはいられない。
この素晴らしい演説は僅か6分ほど。鵜川さんのX投稿から見ることができます。日本の政治家からは永遠に聴くことはないだろう、本物の政治家の演説をぜひご覧下さい。
https://x.com/sousyou13/status/1890181162406133760
大久保 正雄
https://www.facebook.com/masayuki.aoyama1/posts/pfbid022mWkKXRr7tNXoKvjAjwBrWnPjHmYdRidabDidRA3DG2f1EgVcB1VR2zR5uaUvwEUl
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青山 雅幸
USAIDの解体、トランプのトンデモ政策と誤解されてる方もいるよう。大間違いです。アメリカ自体がトンデモな国で、平気で自国民や他国民に人体実験してきたような国。
囚人にプルトニウム服用させて人体実験したり、知的障害のある人にマラリア輸血で感染させて人体実験したり(https://www.lit.osaka-cu.ac.jp/.../vuniv99/exp-lec5.html
)、グアテマラの刑務所で性病の人体実験して83人殺したり(https://www.nikkei.com/article/DGXNASGM3002X_Q1A830C1FF1000/
)。これらは陰謀論とかではなく、50年経つとなんでも開示するアメリカの公文書開示で明らかになった事実。USAIDのしてきたことも甘く見ない方が良い。
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フジテレビと自民党 笹川陽平の別荘で、日枝久、小泉純一郎、麻生太郎、安倍晋三、岸田文雄、森喜朗、加藤勝信、西村康稔、萩生田光一、茂木敏充 自民党統一教会、
フジテレビSMAP金拓成、朴大正、鄭壮勇、崔秀一、李慎吾。韓国人がスター。上納された渡邊渚、慶大卒、中嶋プロデューサー、慶応大学の文化。追及する望月イソ子、慶応義塾大学卒、学芸大付属高校卒、偏差値75。石破茂の娘フジテレビ。低能未熟大学。フジサンケイグループ代表日枝、自民党統一教会、古市憲寿、三浦瑠璃。自民党支配階級。日本は階級社会。
中嶋プロデューサー、中居、渡邊渚アナ、妊娠中絶、グランドハイアット六本木40万円フジテレビ、支払
フジサンケイ自民統一教会グループの、日枝久(相談役)が記者会見に出て来れない理由は、自民党や統一教会との癒着が追求されるから。それがフジテレビの本質であり最大の問題だから https://newssharing.net/hiedahisashi7
フジサンケイ自民統一教会グループの、日枝久(相談役)が記者会見に出て来れない理由は、出て来たら自民党や統一教会との癒着が追求されるから。それがフジテレビの本質であり最
NEWSSHARING.NET
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鈴木康友浜松市長が浜松市のデータを公開したが、打てば打つほど感染率も重症化率も高くなっており、ロットナンバーによっては接種者の半数以上が3年以内に亡くなる。官僚らは黙っていますが、彼らも立場上言えない(米民主党政権によって菅・岸田内閣が押しつけられ色々と約束した)。私のワクチン由来説に反論せず黙ってるということがYESということなんですね。
Ichiro Zusho
私の周囲でも、50代60代の急死がここ3、4年すごく多い。複数回のワクチン接種の影響があり。仕事柄、接点のある厚労省の官僚らに問い質したことがあります。
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日本の民主主義が育たない五つの理由。
第一:民衆自身に民主主義を追求する気魄が欠けている
第二:日本の支配者である米国が民主主義を尊重していない
第三:明治以降、官僚機構が、自分たちが支配者であると思い続けている
第四:メディアが権力と癒着している
第五:警察・検察・裁判所が人権機関ではなく権力機関に堕している
「植草一秀の『知られざる真実』」 2014/05/01
暗黒の国家日本に暮らすということ 第852号
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鈴木 宣弘
3/18 日本農業新聞 コメ不足が深刻化する中で、輸出8倍を掲げて輸出米に4万円/10aの補助金出すなら国内の主食米生産にこそ4万円/10aを支給して国内供給確保すべき。対米「盗人に追い銭」外交の生贄は農産物。自動車関税除外を懇願してコメと乳製品を米国に差し出したら日本農業・農村と国民の命がいよいよ危うくなる。https://www.facebook.com/photo/?fbid=9349996075089069&set=a.2781115645310511
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元駐ウクライナ大使馬渕睦夫氏「ミンスク合意のすぐあと2014年のクーデターの横にいたジョージ・ソロスがNYTIMESにミンスク合意を破棄しろ、何の為に自分たちがウクライナ危機を起こしたのか、政権交代させたのかわからないとハッキリ言っている。
https:// newssharing.net/mabuchimutsuo2014
公開情報です。 アメリカとヨーロッパはウクライナに軍事援助をしてロシアと戦争を出来るようにしろとハッキリ言ってる」 SNS「オルガルヒ(ユダヤ財閥)のコロモイスキーがアゾフ大隊とゼレンスキー大統領を作った張本人。そしてコロモイスキーに投資していた大物黒幕がソロス」
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『情報は知識ではなく、知識は知恵ではない。知恵は洞察力ではない。だが、情報は知恵の第一歩である。』”But it is vital to remember that information — in the sense of raw data — is not knowledge, that knowledge is not wisdom, and that wisdom is not foresight. But information is the first essential step to all of these.”ArthurC.Clarke ~アーサー·C·クラーク(1917年12月16日 - 2008年3月19日)~
https://www.facebook.com/photo/?fbid=348034858634890&set=a.278740822230961
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善きサマリア人の喩え、瀕死の旅人を救うのは、司祭ではなく、教会関係者ではなく、心美しいサマリア人である。キリスト教教団は隣人を救わない。ルカによる福音書10章25節から37節にある。隣人愛のキリスト教はなぜ殺し合うのか。キリスト教同士が最も殺し合う。キリスト教に隣人愛はあるかという問題。https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%96%84%E3%81%8D%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%A2%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%81%A8%E3%81%88
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参考文献1
どんなに教養があって立派な人でも、心に傷がない人には魅力がない。他人の痛みというものがわからないから。フジ子・ヘミング「心を輝かせる名言集」何かの力が働いて扉が開く瞬間があるからいつでも準備していてほしい。まさにこの瞬間のために生きているのかもしれません。いつの時代も、どんな人も、あきらめずに、魂込めてやっていれば、誰かがそれを見てくれている。神様は必ず見てくれているということだと思います。
宗教の名による戦争17世紀【ジョン・ロック 著 『寛容についての手紙』1689】迫害、拷問、殺戮が、宗教の名によって横行した17世紀ヨーロッパ。信仰を異にする人びとへの「寛容」はなぜ護られるべきなのか? 本書は,この難問に対するロックの到達点。政治と宗教の役割を峻別し、人々の現世の利益を守るのは為政者の任務だが,魂の救済については宗教に委ねられる。後世に多大な影響を与えた「政教分離」の原典。
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「民主主義が良い制度だ」なんてことを言い出したのは、せいぜい最近78年間のことで、その前は民主主義に懐疑的な議論っていうのはいっぱいあった。代表的なのがプラトンとトクヴィルとオルテガ。3人とも民主主義やっていると、国民の価値判断能力がどんどん落ちていくと指摘していた。

何故ならば、国民の価値判断能力っていうのは、宗教と哲学と習慣、伝統、そういうことものから来ているわけであって、その場その場の多数派の意見に従って価値判断能力が形成されてきたわけではないからです。

ところが19世紀以降は、ベンサムが言うように「最大多数の最大幸福」だと。「多数派は勝ちだ」ということをやっていると、その場その場で国民のムードとか国民の目先の損得に迎合する政治ばっかりやるようになるんですね。

そういう政治を60年、80年と続けると、どんどん政治家の質が悪くなっていく。

これはどこの国でも見られることであのプラトンもアリストテレスも言ったように、民主主義を続けていると国民の価値、判断力がどんどん低下して、最終的にはデマゴーグが出てきて、それでデマゴーグによって専制政治もしくは独裁政治をやるようになるだろうと。

藤井聡・伊藤貫対談完全版(2023年版)【東京ホンマもん教室×表現者クライテリオン】

――
【民主主義は独裁国家となる】プラトン、アリストテレス、トクヴィル、オルテガ
「民主主義が良い制度だ」を言い出したのは、最近78年間、その前は民主主義に懐疑的な議論は沢山あった。代表的なプラトンとトクヴィルとオルテガ。民主主義やると、国民の価値判断能力が落ちていくと指摘した。その場その場の多数派の意見に従って価値判断能力が形成される。
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ベンサム「最大多数の最大幸福」「多数派は勝ちだ」をやっていると、その場その場で国民のムードとか国民の目先の損得に迎合する政治ばかりやるようになる。60年、80年と続けると、どんどん政治家の質が悪くなる。民主主義を続けていると国民の価値、判断力が低下して、最終的にはデマゴーグが出てきて、デマゴーグによって専制政治もしくは独裁政治をやるようになる。プラトンもアリストテレスも予言。
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ベンサム「最大多数の最大幸福」「多数派は勝ちだ」をやっていると、その場その場で国民のムードとか国民の目先の損得に迎合する政治ばかりやる。どんどん政治家の質が悪くなる。続けると国民の価値、判断力が低下、最終的にはデマゴーグが出てきて専制政治もしくは独裁政治をやるようになる。
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「民主主義が良い制度だ」を言い出したのは、最近78年間のこと、その前は民主主義に懐疑的な議論は沢山あった。代表的なプラトンとトクヴィルとオルテガ。民主主義やると、国民の価値判断能力が落ちていくと指摘した。何故ならば、国民の価値判断能力は、宗教と哲学と習慣、伝統、から来ている、その場その場の多数派の意見に従って価値判断能力が形成されてきたわけではない。
ところが19世紀以降は、ベンサムが言うように「最大多数の最大幸福」だ。「多数派は勝ちだ」をやっていると、その場その場で国民のムードとか国民の目先の損得に迎合する政治ばかりやるようになる。
そういう政治を60年、80年と続けると、どんどん政治家の質が悪くなる。これはどこの国でも見られる、あのプラトンもアリストテレスも言ったように、民主主義を続けていると国民の価値、判断力が低下して、最終的にはデマゴーグが出てきて、デマゴーグによって専制政治もしくは独裁政治をやるようになるだろう。
藤井聡・伊藤貫対談完全版(2023年版)【東京ホンマもん教室×表現者クライテリオン】

■参考文献
【権威の化けの皮が剝がれる】あなたが信じた人の豹変を、何人、見たか。【化けの皮】【面が割れる】先生と対面していると、面が割れて、中から蜥蜴が出てきた。【信じていた女の化けの皮が剝がれる】女は化け猫【信じていた人の化けの皮が剝がれる】中から蛇、蜥蜴、蛙、豚、蛇蝎、猫、虎、魔物が出てくる。【宝誌和尚立像】
知識人の化けの皮【人の命令で動く、点燈夫】【ルーティン教授】【我が道を行く】【ライオンだと思っているがただの猫】【王の中の王King of Kings】【闇に潜む棺桶教授】
【上智と下愚とは移らず】最上の知者は悪い境遇にあっても下落せず、最下の愚者は 、どんなによい境遇にあっても向上しない。どんなに地位と肩書が高くて富裕でも、知性の貧困は隠せない。地位と肩書が高く高度な職業でも、魂の貧困は隠せない。「論語」陽貨篇。
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中野晃一講演会『強者の支配か自由な共存か』【質疑応答】解答篇、上智大学、ソフィア文化芸術ネットワーク
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2023/08/post-1a73db.html
中野晃一講演会『強者の支配か自由な共存か』【質疑応答】問題篇、上智大学、ソフィア文化芸術ネットワーク
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2023/06/post-75634b.html
【武漢ウイルス研究所、雲南省・昆明郊外の洞窟で採集】2004年から、石正麗博士、昆明郊外の洞窟で5年間にわたり、キクガシラ蝙蝠から数百種類のコロナウイルスを検出。SARSと同じグループ、マウス実験でSARSのような症状を発症、人にも感染することを確認。2015。
感染爆発、帝国と都市国家の戦い。この世の果てを超えて、旅する詩人・・・「時の関節が外れた」シェイクスピア
https://bit.ly/2XoaNcd

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【ファシズム国家、衆愚政治】米国の命じるままにウクライナ戦争、資金提供。台湾有事で日中戦争。自民党統一教会、それでも支持する民。孫崎享『国際政治、覇権争い、ウクライナ戦争』【質疑応答】孫崎享×大久保正雄、ソフィア文化芸術ネットワーク
https://bit.ly/3GOXmJm
ミサイルは、迎撃できない。孫崎享×大久保正雄『国際政治の舞台裏 核の傘は存在するのか』ソフィア文化芸術ネットワーク
https://bit.ly/2YxJoE8
質疑応答、孫崎享×大久保正雄「国際政治 トランプ政権、ウクライナ戦争・ガザ」上智大学ソフィア文化芸術ネットワーク、上智大学
http://mediterranean.cocolog-nifty.com/blog/2025/05/post-6f8b94.html

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質疑応答、結論、大久保正雄
【デモクラシーから最悪の政治形態、独裁国家が生まれる】『プラトン、アリストテレス、オルテガの予言』民衆は判断力なし。最善を選択できない。最悪を選択する。デーマゴーゴス(大衆扇動家)現る。大衆、騙される。独裁国家出現。日本人ファシズ志向、今。

【文を以て友と会す】 (『論語』顔淵第十二、14)友とは、地位とか金とか富ではなく、文(学藝)と言われる教養とか趣味などを介して会うべきである。【友を選ぶ基準】【これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず】(『論語』雍也第六)
【教養人は学藝を通じて友と交わる、友をもって仁を輔く】教養人は学芸を通じて友と交わり、その友情によって、互いに人格(仁)を高めることを助け合う。『論語』顔淵十二、24。「曽子曰、君子以文會、友以友輔仁」。加地伸行『論語』、ビギナーズ・クラシックス『論語』
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【人文科学の黄金時代】京都大学1950~90まで黄金時代。没落1990年代【黄金時代】田中美知太郎1902-85藤沢令夫1996年死『プラトン全集』74-78『ソクラテス・プラトン研究日本語文献目録──1975年〜1995年』豊田工業大学。私の論文10編以上掲載。
https://www.toyota-ti.ac.jp/Lab/Kyouyou/Asano/plato.html




 

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