文学

2008年8月 3日 (日)

月の輝く夜に、百合の花が咲く・・・夏の花は夏に甘い香りを放つ

2006 庭に百合が、約五十株咲きました。
イタリア糸杉の木の下で、百合の花がゆれています。
イタリア糸杉は、ギリシアの世界遺産、アポロンの聖域で採集してきた種子をまいて、育てた木です。
ゴールデン・カサブランカは、黄金色の百合で、強烈な芳香を放ちます。 今年は、一茎に十五輪、花を咲かせました。
シェイクスピア『ソネット』に次の詩があります。

夏の花は、夏に甘い香りを放つ
実りなくひそかに生き枯れていくのに
だが一たび忌まわしい病にかかると
卑しい野の花よりも惨めな姿をさらす
なぜなら、どれほど美しくとも行い次第で醜いものになるのだから
腐った百合は野の花よりも悪臭を放つ
The summer's flower is to the summer sweet,
Though to itself it only live and die,
But if that flower with base infection meet,
The basest weed outbraves his dignity:
For sweetest things turn sourest by their deeds;
Lilies that fester smell far worse than weeds.
ギリシア神話では、百合は神々の長であるゼウスの妻ヘラの乳から生まれた花といわれる。ヘラの乳房から白い乳が四方に飛び散り、天に散った雫は天の川になり、地上に落ちた雫が白い百合の花になった。
月の輝く夜に、イタリア糸杉は、日本の真夏の猛暑のなかで、地中海の微風を懐かしく思い出している。
★あなたの好きな夏の花は何ですか?

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